人気女優「知られざる歌手時代」(2)深津絵里の報われなかった熱唱

写真拡大

 三十路を越えてもキュートさを失わないルックスで若いファンも多い深津絵里。公開中の「寄生獣 完結編」でも好演、円熟期を迎え近頃は大女優の風格すら漂っている。

 そんな彼女がデビューしたのは88年の映画「1999年の夏休み」だった。

「この時期、彼女は『水原里絵』『高原里絵』、そして深津名義で歌手活動も行い、デビューシングルの『マリオネット・ブルー』を筆頭に、88年から92年までに7枚のシングルと2枚のアルバムを発表しています」(音楽ライター)

 90年には主演ドラマが制作され、女優としての評価も高まっていたことを考えると、決して小さくない歌手活動への力の入れようがうかがえる。しかし、悲しいかなヒットに恵まれず、ひっそりと完全なる女優業へとシフトしたのだった。

「その後、三谷幸喜が映画『マジックアワー』で劇中、エンディングに彼女の歌を使っています。また、12年には野田秀樹主宰のNODA・MAPに出演した際の劇中曲を歌ったアルバムが、登場人物である「苺イチエ」名義で発表されています。実は彼女の歌唱力は、業界でも評価が高いんです」(芸能ライター)

 報われなかった歌手時代に、少しでもリベンジしたかったのだろうか。