もしも、地球上の火山が同時に噴火したらどうなるか?

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日本人にとって、火山は身近なものですよね。……もしも、地球上すべての火山が同時に噴火すると、どうなるのでしょうか? ほぼ不可能とされる現象ですが、興味深い「もしも」のシミュレーション結果を、米国ラドフォード大学の地質学者が『live science』誌に説明しています。

実際には、毎日世界のどこかで噴火しているのは20〜30個ほど。地上には約1,500個の火山があり、知られていないだけで海底にもたくさんあります。とりあえず地上にある火山だけに絞ったとしても、それらが一気に噴火したら世界の一大事です。

まず初めに、火山ガスで近隣の生物が犠牲になります。次に、火山から遠く離れた地域も関係なく、地球上から見上げる空がすべて火山灰に覆われて真っ黒に。太陽光が遮断され、真っ暗な極寒が最長10年も延々と続き、その結果、植物がほぼ死滅。

食物連鎖に大打撃を与えます。

さらに、酸性雨が降り続き、かろうじて生き残った植物をも一掃。海を含めてすべての水が汚染され、海洋生物も姿を消してゆきます。そんな極限状態の中、生き残れる可能性があるのは、強い酸性下に耐えられる微生物や、最も汚染の影響を受けにくい海底の微生物だけ。

なんという自然の驚異……!太古の氷河期、恐竜の絶滅期など、地球が乗り越えてきた節目を彷彿とさせますね。

参考:
What If Every Volcano on Earth Erupted at Once?
http://www.livescience.com/49305-what-if-all-volcanoes-erupted.html