東京おもちゃショー:『リニアライナー』『リアル未来カー』。磁力や渦電流で高速走行

写真拡大

6月15日まで開催中の東京おもちゃショー2014より。

タカラトミーは磁力で車体を反発させ高速走行する「リニアライナー」と、渦電流で車体を浮かす「リアル未来カー」を展示しています。リニアライナーは、スケールスピード(実速100分の1相当)で最高時速650km相当の走行を実現。未来の乗り物がおもちゃとして、会場で楽しめます。

カメラで追えないほどのスピード(撮影時時速500km相当)で走るリニアライナー、反発して浮き上がるリアル未来カーと会場の模様は続きの動画でご覧ください。



リニアライナーはリニアモーターカー実験線と同じ磁石の反発力を利用。全長135ミリ・重さ約40グラムの小さな車体を浮上させ、高速走行を実現しています。

専用のレールは浮上用のラバーマグネットと推進用の円形マグネット2種類のマグネットを配置。レール左右のラバーマグネットと車体四隅のマグネットと反発させ、本体を浮上させます。車体底部には磁力を感知するセンサーや前後2カ所にコイルが配置されています。

リニアライナーが走行する仕組みは以下のとおり。

車体センサーがレールの円形マグネットを検知し、コイルが通電。
電磁石となった車体コイルはレールのマグネットと反発し、推進力を発生。
斜め前方への推進力を得た車体が走行を開始。
センサーが円形マグネットから離れ、反発力と慣性で次の円形マグネットまでさらに走行。

小さな車体が音もなくレールを滑る様子に多くの人が熱心に見入っていました。なお、発売は2015年を予定しています。

リニアライナーのすぐ隣には、渦電流リニアモーターを利用して車体を浮上させる「未来の車」のコンセプトモデルが参考展示されています。

この車は物理現象の渦電流を利用。アルミ板の上で磁石を触れないように高速で動かすと発生する渦電流の作用でアルミ板内部の自由電子が動き、アルミと磁石が反発。車体が走行面と1cmほど浮上し、前後左右に移動します。

車体の上に手をかざすと、ぶるぶると震えているのが分かります。

ぎゅっと押して走行面にタイヤを接地させても、手を離すと反発力ですぐポンポンとジャンプするように動きます。

リアル未来カーの動力発生と移動の仕組みは以下のとおり。

車体四隅に配置した4個のモーター付き磁石を高速回転させ、渦電流を発生。
可動式の前方2つのモーター付き磁石を動かし、方向をコントロール。

走行性能はまだ安定しておらず、アルミ板がないと動作しないなど課題もありますが、改良を重ねた製品の発売が待たれます。

東京おもちゃショー2014の開催概要と見どころなど、関連記事一覧はこちら