デザインインタビューの冒頭、インタビュアーの千葉さんが「ベストセラーのプリウスをベースに、日本で需要のスペース系。売れ筋を合体したようなクルマだと思うのですが(笑)・・」とズバッと切り込みます。



それに対してデザイナーの高澤さんは「大きなスペースとプリウスらしいスタイル、そして空力の相反する要素の両立が、大きなテーマでした」と切り替えしました。


もともと空力を追求したプリウスに、アイデンティティを持たせながら大きなスペースを成立させるというのですから、かなりの難題だとあらためて感じます。


さてその「3つの相反する要素」を実現するポイントは、プリウスのアイコンであるサイドビューのトライアングル・シルエットだったそうです。


でも普通に考えれば、スペース拡大のためにはリアルーフを持ち上げなければなりません。それだと到底、シルエットをトライアングルにすることはできません。
(・ω・)ピ〜ンチ



そこで、サイドウィンドウをトライアングルに仕立てて強く表現し、クルマのシルエット全体をトライアングルに見せる手法を確立したのだそうです。


またファミリーユースのクルマなので、プリウスの先進性や精悍さとのバランスも難しかったそうです。当初のデザインをみると、フロントノーズを薄くして精悍さを表現していましたが、実物では鼻面を立体的にして、表情豊かに造形しています。


プリウスの特徴的なヘッドライトも優しい形にしてあり、「家族で楽しむ」「家族の温かみ」というイメージをとても大切にしていると感じます。


内装も、インパネとコンソールを結ぶブリッジが特徴のプリウスとは、ガラッとデザインが変わりました。


ただもともと「巨大なセンターコンソールありき!」なので、フロントの足元を仕切るブリッジをやめて、逆に開放感や間合いを表現するようにデザインしたそうです。



プリウスαのデザインは、プリウスみたいなチャレンジはありませんが、使い勝手を踏まえた合理的で優しい造型だと感じました。


それからせっかくプリウスは日本発のデザインなのだから、「トライアングルシルエット」とか控えめに言わないで、「富士山シルエット」とか「おにぎりシルエット」とか言って、内外にジャパンデザインをアピールして欲しいデスネ!!
(・o・)ゞ


(拓波幸としひろ)




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