倉木麻衣
 1999年に発売したシングル「Love, Day After Tomorrow」で鮮烈なデビューを飾り、2008年12月8日から記念すべきデビュー10年目に突入した倉木麻衣。昨年10月から12月に掛けて行われたツアーでは全国14ヵ所を訪れ、台湾や香港などアジア各国でも精力的にライブ活動を展開。大晦日には3年連続となるパシフィコ横浜でのカウントダウンライブで2009年を迎えた彼女が、1月21日に通算8作目のオリジナル・アルバム「touch Me!」を発売した。

第1回「16歳でデビューして、学校との両立の中で」(2009年01月07日)
第2回「台湾でも活動できたらいいな、という夢を持っていた」(2009年01月14日)

――2008年1月に発売した前回のアルバム「ONE LIFE」から1年を過ごして、今回のアルバムが「touch Me!」というタイトルになったのは、何かご自身で思うことがあったのでしょうか。

倉木麻衣(以降、倉木):前回は、今まで自分が生きてきた中で思ったことを書いたんですけど、今回は去年の12月8日でデビュー10年目に突入していくにあたって、自分にとってすごく大きな分岐点になるので。ここで新たな自分自身を発見したいなという想いと、もっとよりリアルな倉木麻衣をみんなに触れて欲しいという所で「touch Me!」と付けて、みんなに聴いてもらいたいなという切っ掛けがありました。

――「倉木麻衣」に対して、どんなイメージを抱かれてると思いますか?

倉木:デビューしてから色々なことがあって、その中でイメージを気にした時期も無くはなかったんですけど、それを気にしているとネガティブに考えがちになっちゃうと思うので。自分がやりたいこととか、自分が音楽を作ってみんなに届けたい。その熱い情熱だったり、貫く想いさえ忘れなければ、きっとみんなが受け止めて聴いてもらえるんじゃないかなという、前向きに捉えて(笑)。それが自分が歌っていく意味でもあるし、自分の音楽にみんなが乗り込んで何か環境が変わったり、気持ちがいい方向に変わってもらえたらいいな、というのがあるので。だから、どんどん発信して、みんなを巻き込んでいきたいなと思います。

――デビューシングルの「Love, Day After Tomorrow」からずっと歌詞を書かれてきて、実体験が元になっている時もあれば、架空の物語を想像して書く時もあると思うのですが、今回の「touch Me!」は、歌詞に倉木さん自身がかなり現れている方ですよね。

倉木:そうですね、本当に「touch Me!」には、より現れていますね。今まで前向きな歌を作ってきたんですけど、それは変わらずに今回も取り入れていて。そこにプラス今回は、人は誰しも弱さと強さがあるじゃないですか。その持ち合わせた葛藤している気持ちをストレートに書いてみたり、「どうやって弱さを強さに変えていくか」という部分では口語調で、自分がしゃべってる感覚で書いちゃった方がいいのかな?って試行錯誤しながら取り組んで(笑)。