――今までライブのMCなどでも、すごくしっかりしていて、ちゃんとしたことを言う人だなと思っていたんですけど。

倉木:あ、そうですか?(笑)。

――「touch Me!」というタイトルを最初に聞いた時には、もう少しポップでストレートな曲調や歌詞なのかなと思っていたら、建前ではない本音というか、内面の部分が出ていると感じたので、そこが予想外だったんですよね。

倉木:そうなんです。タイトルだけ見てしまうと「私に触れて」という、ちょっとダイレクトな感じになってしまうんですけど(笑)。ここでの「touch Me!」は、リアルな気持ちに触れてほしいという所で。みんな、どうしても表面的になりがちで、表面的な付き合いとか多くなっちゃうと思うんですけど。そこを、リアルな想いを出すことを怖れずにぶつければ、相手からも必ずリアルな気持ちが返ってきて。そこでまた思うことだったり、発見があると思うので、それを伝えたいなという所もありますね。

――歌詞を書かれてきて、自分の好きな言葉だったり癖を感じることはありますか?

倉木:最初は色々と書きたいことがあって、書いていく内にまとまらなくなっちゃうんですけど(笑)、自分に言い聞かせて書いている部分も結構多くなって。自分がこうなりたいとか憧れとか、それが前向きな気持ちに変わっていくんですけど、そういう部分は今後も出していきたいなと思っています。

――曲のタイトルや歌詞を見ていると、「believe」とか「secret」という言葉が印象に残っていて。一見、矛盾するような言葉だけど、実は表裏一体なんですよね。自分の弱い部分を知っているからこそ強くなれたり、両方の世界を描いて初めて、本当の意味で前向きな気持ちになれるんだなと。

倉木:そうなんですよ。「I can’t believe you!!」での「believe you」って言うと、「信じられるー!?」みたいな感じになって、ある意味開き直り的な曲ではありますよね。葛藤しつつも、開き直ることもいいんじゃないかという(笑)。

――恋愛をモチーフにした曲を書く時とか、自分の恋愛観が出たり、性別問わずにでも魅力を感じるタイプはありますか?

倉木:恋愛ってすごく自然なものだと思うし、歌詞を書いていてもそうなんですけど、憧れとかも多かったり。自分の実体験もあったりするんですけど、憧れるのは自分自身をしっかり持っていて、夢に向かって頑張っている感じの人がすごく好きだなって思いますね。

――自分もそうありたいという。

倉木:そうですね。一緒に夢に向かってやっていけるような人がすごく憧れだし、逆に見ていてすごく素敵だし。