英語で建設的に意見を伝えるためのヒント【ラジオビジネス英語】
Upgrade Your Communication Skills
英語でビジネスをするときには、英語力に加えて交渉したり信頼を築いたりするスキルも必要です。
「ラジオビジネス英語」では、このようなコミュニケーションスキルを高めるコツや表現を「Upgrade Your Communication Skills」というコーナーで紹介しています。
今回は「ラジオビジネス英語」7月号より、建設的に意見を伝えるヒント、表現をお届けします。
柴田真一
神田外語大学グローバル・リベラルアーツ学部特任教授、キャリア教育センター長。みずほフィナンシャルグループ、目白大学教授・英米語学科長を経て現職。上智大学外国語学部卒。ロンドン大学大学院経営学修士(MBA)。国際ビジネスコミュニケーション学会(JBCA)会員。銀行員としてのロンドン15年、ドイツ5年の海外勤務経験を活かし、ビジネス英語、国際情勢、グローバルキャリアに関わる授業を担当。神田外語キャリアカレッジ、日経ビジネススクール、goFLUENTなどを通して社会人のグローバル人材育成にも注力。著書に『NHKラジオビジネス英語 信頼を築き、相手を動かす! “パーソナルタッチ”のビジネス英文メール』『NHK CD BOOK 入門ビジネス英語シンプルフレーズで相手を動かす! 初めてのビジネス英会話』『英文ビジネスeメールの教科書』(以上、NHK出版)などがある。
共感を示してから意見を述べる
「言い負かす」のではなく、「一緒に前に進む」ためのスキルを身につけていきましょう。
例文1I see what you mean about moving quickly. 2 That said, I was wondering if we should take a bit more time to assess the country risk. Maybe there’s a way to keep things moving while still doing a solid risk analysis.
迅速に進めたいという考えは理解できます。ただ、もう少し時間をかけてカントリーリスクを検討したほうがよいのではと思います。スピード感を保ちながら、しっかりリスク分析を行う方法があるかもしれません。
1 相手の考えを受け止める
まずは、I see what you mean と言って、スピードの重要性に関わる相手の意見に一定の理解を示しています。
2 自分の意見を柔らかく伝える
続けて、「もう少し時間をかけたほうがいいのではないか」と、自分の意見を柔らかく伝えています。I was wondering if ~ という丁寧な言い方や、Maybe there’s a way to ~ という、断定を避ける言い方をしていますね。
まずは相手にリスペクトを示すことで、反対意見を言う地ならしをしましょう。
ストレートに「No」とは言わない
次に、いきなりNoと言うのではなく、距離を保ちながら意見を伝える方法を見てみましょう。
例文1 I’m not sure I fully agree with a full one-month delay in launching the fall collection. But with summers getting longer, it does make sense to rethink the timing. 2 We may need to be careful about how customers might respond if the shift is too sudden.
秋物商品の発売を丸々1か月遅らせることには、全面的に賛成かというと、少し迷うところです。ですが、夏が長くなっていることを考えると、発売の時期を見直すことは確かに理解できます。変更が急すぎると、顧客の反応には注意が必要かもしれません。
1 全面否定を避ける
いきなりNoと言うのではなく、まずI’m not sure I fully agree with ~ という「部分的な同意」を示す言い方から入っています。
2 議論を続ける余地を残す
自分の意見は断定せずに、we may need to ~(私たちは~する必要があるかもしれない)という言い方で、議論を続けようとしています。
英語では意見をはっきり言うことが大切ですが、いきなりNo と言うと失礼な印象を与えるかもしれません。そこは日本語でも同じですね。
このほかにも「条件つきで提示する」「部分的に同意する」「質問の形で異議を示す」など、建設的に意見を伝えるテクニックはいろいろあります。Upgrade Your Communication Skillsで紹介される表現を自分のものにして、仕事を前向きに進めるためのスキルを身につけていきましょう!
■「ラジオビジネス英語」2026年7月号より
