「∞」があしらわれた赤羽八幡神社(東京都北区)のお守り

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 アイドルグループのファンから「聖地」と呼ばれる東京都北区の赤羽八幡神社が、東京国税局の税務調査を受け、2023年までの7年分で計約2億5千万円の所得隠しを指摘されたことが関係者への取材でわかった。

 宗教法人としての収入を宮司が私的に流用していたという。

赤羽八幡神社=2024年7月16日、東京都北区赤羽台、花野雄太撮影

 この神社は「∞」の印がついたお守りや絵馬、御朱印帳を扱い、郵送でも販売。2月に「SUPER(スーパー) EIGHT(エイト)」と改名したグループ「関ジャニ∞(エイト)」のファンから「聖地」と呼ばれ、多くの参拝者が訪れた時期があったとされる。

■家計に流用の宮司「今は適正に処理」

 関係者によると、さい銭やお守りなどの売り上げを、宗教法人の収入として処理せぬまま宮司が家計に流用したり、飲食や買い物に充てたりしていたという。

 同国税局は、宮司が個人的に使った約2億5千万円は、実質的には法人から宮司への給与に当たり、法人として所得税を源泉徴収する義務があったのに、していなかったと指摘。重加算税を含め法人と宮司に計約1億3千万円を追徴課税したとみられる。宮司は取材に「見解の相違があったが、税務調査での指摘に従い、全額納税を済ませた。今は適正に会計処理をしている」と話した。(花野雄太)