ボール奪取数でコロンビアの上を行った日本。数的優位にも激しいチェックを緩めることはなかった。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

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 日本の2-1快勝に終わった火曜日のコロンビア戦。キックオフ直後に相手が10人となる幸運に恵まれたものの、1-1から突き放す力強さを見せ、平均年齢が高いと揶揄されたチームはその経験値の高さを大いに示した。
 
 FIFA(国際サッカー連盟)が公式サイトで公開しているのが、各試合の細部に及ぶゲームデータだ。日本vsコロンビア戦はどうだったのか。西野ジャパンの優位ぶりが垣間見える。
 
 シュート数は日本から見て14本対8本で、枠内シュート数は6本対3本。ポゼッションは当然数的優位の日本がボールを保持する時間が長く、58%対42%と大きく差が付いた。そんななか面白いのは、ボール奪取数の比較だ。コロンビアの40回に対して、日本は46回をマークした。激しく身体をぶつけてボール奪取に勤しんだイレブンの魂がこの数字に凝縮されている。

 
 走行距離の1選手当たりの平均値(GKを除く)は、日本の9.815キロに対して、コロンビアが10.041キロと二桁を超えてきた。これは尋常ではない数値で、南米の雄の勝負への執念が込められている。とはいえ個人で見ると、日本は長友佑都(10.745キロ)、原口元気(10.158キロ)、長谷部誠(10.063キロ)の3人が10キロ超え。かたやコロンビアはジェラルソン・レルマ(10.916キロ)のみだった。
 
 次はパス成功率を見よう。チーム全体で見ると、日本が87%でコロンビアが82%。どちらもあまり高いとは言えないが、ともに鋭いフォアチェックを繰り返していたことを考えれば納得がいく。個人ではラダメル・ファルカオの96%が最高値で、原口の94%、レルマの93%、昌子源の93%、香川真司の92%、吉田麻也の91%と続く。途中出場のハメス・ロドリゲスはプレー機会が少なかったとはいえ、88%はやや寂しい結果か。
 
 トップスピード平均ではコロンビアが上回った。チーム平均が時速28.40キロで、日本は時速26.96キロにとどまる。圧巻なのは原口の数値で、時速32.18キロ。これはコロンビアの韋駄天ファン、ギジェルモ・クアドラード(時速31.50キロ)をも凌ぐものだった。怪我を抱えていたハメスは動けていなかったのか、トップスピードも時速20.70キロと低調だった。
 
 平均スプリント数では、日本がコロンビアより5回も多い33回をマークした。