【米国はこう見ている】前田健太は「カージナルスに必要」 米記者が中地区の強豪に獲得を勧める
先発投手陣に不安を抱えるカージナルスに進言「私はマエダを気に入っている」
広島からポスティングシステム(入札制度)でメジャー移籍を目指す前田健太投手に対する関心が高まっている。MLB公式サイトで「マーケットに残された興味深い投手10人」と題した特集記事を執筆したフィル・ロジャース記者が、セントルイスのラジオ局「101スポーツ」に出演し、カージナルスの先発陣の補強策として日本人右腕の獲得を進言した。
MLB公式サイトの特集で前田を筆頭で紹介したロジャース氏は、ここ数年、激戦区となっているナ・リーグ中地区のカージナルスの戦力を分析。地区3連覇を果たしている強豪も、近年好調のパイレーツや、今オフにジョン・ラッキー投手やジェイソン・ヘイワード外野手をFAで補強して勢いに乗るカブスといったライバルがおり、来季は厳しい戦いを強いられることが予想される。
ラジオの中で投手陣に話が及ぶと、ロジャース記者は「私は日本出身の投手、ケンタ・マエダを気に入っている」とコメントした。
カージナルスのローテーションには好投手が揃っているが、いずれも故障のリスクを抱えているとロジャース記者は指摘。エースのアダム・ウェインライトはアキレス腱断裂で今季の大半を棒にふり、ランス・リンはトミー・ジョン手術のため来季絶望となっている。
「190イニングから200イニングを消化できる投手が必要。マエダが適任」
現状は、今季13勝と実質エース格の活躍を見せ、来季はカブスでプレーするラッキーの穴は埋まっておらず、その点でも前田が先発ローテーションを務める可能性は十分にあるとしている。
ロジャース記者は「計算が立ち、190イニングから200イニングを消化できる投手がカージナルスには必要だ。その点、私はマエダが適任だと考えている。日本出身の投手はMLB挑戦にあたり、登板間隔の違いにアジャストしなければならないという点はある。しかし、マエダは日本で安定した投球を続けており、過去4度200投球回に達している。その点は魅力的だ」と紹介している。
ドジャース、パドレス、マリナーズなど西海岸のチームが有力候補とも報じられているが、伝統的な強さを誇るカージナルスも前田にとっては魅力的なチーム。メジャーでの活躍を見据えた場合、メジャーNO1捕手と言われるヤディア・モリーナの存在も間違いなくプラスに作用する。カージナルスが獲得に本腰を入れていれば、前田が心を動かされる可能性も十分にある。