第2次世界大戦の末期に、日本の長崎と広島に米軍が原爆を落とした。原爆によって飛び散った放射能により、多くの人が被ばくし、死亡し、被ばくの後遺症に悩まされた。では、この重大な出来事を日本人の中のどれだけの人がきちんと知り、自らの歴史認識として消化しているのだろうか。筆者が小学4年だった1973年。当時、広島と長崎に原爆が落ちたことは、なんとなく知っていた。だが、爆発後の広島や長崎の惨状を知る術はなかった。