東海大地震に対しては、一部の心無い中国人が反日的な見方をしている一方、中国人の間からもそんな彼らに対し、反論する声も出ている。15歳の中国人男性ブロガー「残念」さんは、「日本へ」というタイトルでブログを掲載。他人の不幸を笑うような見方を疑問視している。以下、ブログの引用。

 日本の地震を見て、悲しく思った。でも学校の先生が言うには、日本は科学技術が発達しているから、地震だけだったら大した被害にならなかったらしい。確かに津波がなかったら、これほど大きな印象は受けなかったと思う。

 ネット上には、「地震に遭っていい気味だ」なんて言って日本を罵倒している人がいる一方、日本人に対してきちんと哀悼の気持ちを持っている人もいる。数十年前の歴史を考えると、確かに日本はとてつもない罪悪を犯したわけだから、そんな風に思うのも無理はないのかもしれない。

 けど、日本人に対して同情して物資を送ろうとしている中国人に対しても、罵倒している人がいる。それはおかしいと思う。罵倒している人たちは、中国で地震が起きたときに日本が助けに来てくれたことを、忘れてしまったのだろうか。歴史は歴史、現在は現在という風に両者を分けて捉える必要があると思う。

 もし四川大地震のときに日本人が中国人に対して「いい気味だ」と言っていたとしたら、それは我々にとって受け入れがたいはず。中には、「日本が地震の救助に来たのは過去の罪滅ぼしに過ぎない」と思っている人もいる。でも、少なくとも我々を助けに来てくれたことは確かだ。それに対しては恩返しをしないといけないし、そもそも友達と仲良くすることは悪いことじゃない。こうして互いに助け合えば、「和諧社会」に近づける。だから日本人に対しては、相応の支援と励ましをすべきだと僕は思う。

 最後に、彼らが無事この局面を乗り越え、復興することを願う。と、ここまで書いていて突然、我々民族の英雄・魯迅と藤野先生のことを思い出した。彼らの間には、民族的偏見は一切なかった。我々と日本人たちの間に、こういう関係が築ければ良いと思う。(引用おわり)

 「藤野先生」は、文豪・魯迅が交友関係を結び恩師と仰いだ日本人医師。中国人にとって魯迅と藤野先生の関係は、日中友好の一種の理想像として捉えられているようだ。(編集担当:西谷格)



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