ユヴェントスのクラブオフィスで29日、サポーターが発煙筒や紙爆弾を投げ入れる事件が発生した。25年前に起きた「ヘイゼルの悲劇」の犠牲者への追悼と、カルチョーポリ(カルチョ・スキャンダル)の裁決の撤回を求めるためのデモ集会は、最悪の形で終わることになった。

1500人ほどのユヴェントスサポーターは29日朝、「ヘイゼルの悲劇」の犠牲者を弔うためのミサのために、サンタ・リータ教会に集合。その後、午後になって「FIAT」社の工場の前にあるあるカイオ・マリオ広場に再び終結すると、ユーヴェのクラブオフィスがあるガリレオ・フェラリス通りに向かってデモ行進がす出発した。

デモ抗議の間は、インテル、特にマルコ・マテラッツィとマリオ・バロテッリを批判するシュプレヒコールが叫ばれ、そのほかにもカルチョーポリの裁決やユヴェントス首脳陣も批判の対象となっている。選手たちに関しては無関心で、唯一拍手が送られたのはルチアーノ・モッジ元GM(ゼネラル・マネージャー)とアンドレア・アニェッリ新会長だけだった。

一行はユーヴェのクラブオフィスの前に到着すると、クラブ側の応対がなく、オフィスに誰もいないことを知り、暴力行為に及んだ。「ヘイゼルの悲劇」の犠牲者に捧げる横断幕が掲げられると、発煙筒や紙爆弾が投げられ、オフィス内外での爆発を引き起こしている。紫色のTシャツを着ていたというだけで、一人のユヴェントスファンがリンチに遭いそうになるなど、その場は緊張した雰囲気となった。