クルマの走行を続けていると、タイヤの溝に小石がはさまることがありますが、自力で取り除こうとするとタイヤを傷つけるケースも。判断のポイントはどこにあるのでしょうか。

空気圧のチェックと同時に点検を

 クルマのタイヤの溝に小石がはさまっているのは、めずらしいことではありません。走行中にカチカチと異音がすることから気づく場合もあるでしょう。ドライバーなどを使えば自分で取ることもできそうですが、ブリヂストンによると、状況によってはタイヤを傷つけてしまう可能性もあるといいます。


溝に小石がはさまったタイヤ。写真はイメージ(画像:写真AC)。

 とはいえ、そのまま放置しておいてもよいものなのでしょうか。ブリヂストンに聞きました。

――タイヤにはさまった小石は、そのままにしておいてもよいのでしょうか?

 タイヤの溝に入った小石は走行しているうちに自然に取れる場合もあるのですが、それの大きさや鋭利さによっては、長期間走行を続けるうちにタイヤの内部方向にめり込んでいき、タイヤのゴムを傷つける可能性があります。そのため、ガソリンスタンドなどで空気圧を点検する時などにタイヤの溝を点検し、小石を見つけたら取り除くのが望ましいです。特に、冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ)は通常の溝に加え、路面との接触面を増やすためのサイプ(細かい溝)が入っており、夏用タイヤよりも異物が入りやすいので注意が必要です。

――はさまった小石は自分で取り除いてもよいのでしょうか?

 小石が溝の表面にはさまっている場合は、マイナスドライバーなどでタイヤを傷つけないように注意して除去するのがよいでしょう。ただし、小石がタイヤに深くめり込んでいるようなケースでは、作業中にタイヤを傷つけてしまう可能性もあります。そうした場合はタイヤ販売店などで取り除いてもらうことをおすすめします。

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 タイヤの点検時に、小石ではなく釘や金属片などがめり込んでいる場合もあります。ブリヂストンの担当者によると、こうした場合も無理に取り除こうとするとタイヤを傷つける恐れがあるため、販売店などに相談したほうがよいとのことです。

【写真】冬用タイヤと夏用タイヤ、溝の違い


ブリヂストンの冬用タイヤ「BLIZZAK VRX2」(左)と、夏用タイヤ「REGNO GR-XI」(右)。冬用タイヤは細かいサイプがある(画像:ブリヂストン)。