毎日新聞校閲センターから、新聞記事を日本語の間違いからいかに救うか、涙ぐましく日夜奮闘を続けている最前線を綴った本が続けざまに出た。『校閲至極』と『校閲記者も迷う日本語表現』の2冊だ。いずれも、現役の校閲記者の実体験を赤裸々に綴っており、日本語表現の見本ともされる新聞記事の薄氷を踏むような現場を垣間見ることができる。評者の経験からも、「校閲」という仕事は、する方もされる方も精神的な負担は大きく