承認欲求は、社会にさまざまな影響を及ぼしている。そしてそれは、発達障害ブームや陰謀論の蔓延にも通じているという。本稿は、斎藤環著『「自傷的自己愛」の精神分析』(角川新書)の一部を抜粋・編集したものです。「発達障害」がキャラ化し「病気語り」がコンテンツにキャラが重視されることと相関するかのように、現代の日本は一種の「発達障害ブーム」と言って良い様相を呈しています。私の知人の小児科の教授は、この状況