上重アナの番組冒頭「生謝罪」でも視聴者の疑念は拭えなかった!?

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 局の看板番組がリニューアル早々にスキャンダルに包まれた。“日本テレビのエース”と呼ばれる上重聡アナ(34)が、自宅マンションを購入した際、有力スポンサーから1億円を越える大金を無利息で借りていたことや通勤用に超高級外車ベントレーを無償貸与されていたことが、2日発売の週刊文春で報じられた。上重アナは今週からリニューアルされた朝の情報番組『スッキリ!!』(月〜金曜前8:00)の新司会者に就任したばかりで3日、番組の冒頭で自身の“疑惑”について硬い表情のまま視聴者に謝罪。「多くの方に疑念を抱かせたことを深く反省しております。今後は視聴者の皆さまに信頼されるアナウンサーに……」と語り、約5秒間、頭を下げた。

 また、前日2日には日本テレビを通じて、弁明ファックスを発表しており、「会社や仕事について特別な便宜を図っていただいたことは一切ありません」「不徳の致すところ」「疑念を払拭するべく専門家の方のアドバイスをいただきながら対処しています」などと強調していた。同局広報・IR部によると、“疑惑”の上重アナは今後も引き続き『スッキリ!!』に出演する予定だが、車通勤については「厳重注意いたしました」としている。同局側ではこの一連の弁明〜謝罪によって幕引きを図りたい構えだが、看板番組の司会者による、いきなりの大スキャンダルに早くも舞台裏では上重アナの「降板Xデー」まで囁かれているという。

●報道機関の社員が利益供与を受けることの重さ

「そもそも報道機関である日テレの社員が、スポンサーから金品などの便宜を図ってもらうこと自体、社員就業規則の懲戒事由に該当しています」

 そう語るのは同局の関係者。問題はそればかりではない。今回“有力スポンサー”として名指しされた靴の大手小売りメーカー・ABCマートは、テレビ業界でも名を馳せる大きな広告主で、上重アナが司会を務める『スッキリ!!』では同社とのタイアップ企画も進行中だった。日本テレビのコンプライアンス憲章には、「過剰な贈答、接待の拒否」を定めた項目があり、番組放送までの過程における関係者や団体、広告関係や取引先などからの利益供与は受けないと宣言している。別の日テレ関係者は「上重アナを『日テレのエース』だと持ち上げていた上層部も激怒している。今すぐではないにしても、近い将来での降板は避けされないでしょう」と内情を語る。

「そこで思い出されるのは、“横領疑惑”で日テレを退社した馬場典子アナ(40)の一件です。2012年6月に彼女も週刊文春で業務外での領収書の不正使用が“横領疑惑”に発展したと報じられた。その後、しばらくはおとがめがありませんでしたが、やがて全レギュラーを降板し、その2年後に日テレ退社に至っています。今回の上重アナの処分もしばらく時間を置いてから下される可能性が高いでしょう」

 今回の一件では、スッキリしない幕引きに視聴者の疑念は拭えていない印象もある。視聴者のみならず、日テレの期待を大きく裏切ってしまった上重アナの今後は険しい。

(取材・文/内村塩次郎)