競泳・冨田選手のカメラ窃盗事件にファン嘆き 「ずっと応援してきたのに」「馬鹿野郎なにやってんだ」
韓国・仁川で行われているアジア大会で、まさかの「窃盗事件」が起きてしまった。
競泳男子日本代表の冨田尚弥選手(25)が韓国メディアのカメラを持ち去ったというのだ。冨田選手は容疑を認めているという。
レンズ外して「本体」持ち去り
冨田選手は2014年9月25日、チームの応援をするために文鶴水泳場を訪れていた。
この日は入江陵介選手が男子200メートル背泳ぎで大会3連覇を達成し、鈴木聡美選手が女子50メートル平泳ぎで金メダルを獲得するなど、日本勢の活躍が光った1日だった。
そんな日の昼ごろ、冨田選手は驚きの行動に出ていたようだ。報道されている起訴内容によると、プールサイドの記者席から記者が離れたすきに韓国メディアのカメラを手に取り、レンズを外して本体を盗んだという。地元警察が会場の監視カメラを分析したところ、冨田選手が浮上。26日夜、日本選手団に連絡が入り、冨田選手は27日未明にかけて事情聴取を受けて容疑を認めたそうだ。
27日には日本選手団の青木剛団長が記者会見し、陳謝するとともに冨田選手を選手団から追放処分にしたことを発表した。冨田選手が契約社員として在籍しているデサントも「多大なるご迷惑をお掛けしましたことを心よりお詫び申し上げます」との謝罪文を公式サイトに掲載。本人や関係者の処分については今後の捜査結果を踏まえて発表するとしている。
試合会場でのあまりに大胆な行動に、日本国内では驚きと落胆の声が広がった。特に冨田選手のファンは
「馬鹿野郎なにやってんだー ずっと応援してたのに」
「いや...ちょっと...凄いショック泣ける...ずっと応援してきたの、今回また代表入りして嬉しかったの...」
「ARENA(編注:所属する競泳チーム「チームアリーナ」)から解雇されるんだろうなぁ...せっかくアメリカ留学までしたのに3年ぶりの代表復帰で何してくれてんだよ!」
などとショックを隠せないようだ。
北島康介を破り脚光浴びたことも
現地報道によれば、カメラはキャノンの「EOS 1DX」で800万ウォン(約83万円)相当の高価なものだった。調べに対しては「カメラを見て、欲しくなった」と供述したと報じられているが、自身で使おうとしたのか、転売目的だったのか、それとも何かを盗むこと自体が目的だったのかなど、詳しい事情は定かではない。
冨田選手は愛知県出身で、豊川高校から中京大に進学。200メートルが得意で、2010年の広州アジア大会では男子200メートル平泳ぎで金メダルを獲得していた。2011年4月の世界選手権代表選考会では北島康介を破って注目を集めた。
今大会では平泳ぎに出場し、24日の100メートルは4位に。26日の50メートルは予選落ちした。ただし今回の件で追放処分となったため、成績は抹消される見通しだ。日本水泳連盟では今後、冨田選手の処分を検討するとしている。