――今後の取り組みは?

 初めて投資を行う方々に、低リスク、低コスト、そして、シンプルでわかりやすい投資商品を提供し、安心して資産形成に取り組める窓口を提供するというのが、投信を銀行が取り扱い始めた原点だったと思うのですが、NISAはその原点に回帰することを促すと感じています。ゆうちょ銀行では、愚直に原点を大切にし、これまでの取り組みを継続、強化します。

■平日夜間、休日のセミナー・相談会を開催

 新たな動きとしては、平日の夜間や、土日にセミナーや相談会を始めています。平日に仕事をしている方々は、なかなか支店の営業時間を利用することが難しいという事情があります。現在、夜間の相談会は東京・神奈川・大阪・兵庫など6店舗で、休日対応は、東京・千葉・埼玉・神奈川・愛知・大阪・広島・福岡など11店舗で実施しています。お客さまの希望をお聞きして、徐々に開催地域を拡大していく方針です。

 また、セミナーや相談会の開催テーマも、女性を対象としたものやこれから投資を始める方を対象としたもの、年金受給を控えた方向けなど、それぞれの地域特性に合わせたきめ細かな内容にしていきたいと思っています。年齢や家族構成によるライフステージごとに、解決したい問題の軸が異なってきますので、できるだけ参加してくださる方のニーズに応じられるセミナーの開催を増やしたいと思っています。

■身近な生活口座として投資の入り口に

 ゆうちょ銀行の口座は、お財布代わりに使っていただく身近な生活口座という位置づけでご利用いただいている方々が多いと思います。NISAは、その名前(少額投資非課税制度)のように、「少額」の投資を促す制度です。この「少額」の投資は、これから資産を作っていく若い世代を中心にした資産形成層が、長い投資期間という「時間」を味方につけて取り組んでいただきたい制度といえます。そして、投資の入り口のところで、納得のいく説明を丁寧にできるのがゆうちょ銀行の窓口だと自負していますので、ゆうちょ銀行にぴったりな制度だと思います。

 是非、若い方々に、「お金持ち」ならぬ「時間持ち」として、投資と上手に付き合っていっていただきたいと思います。ゆうちょ銀行は、そのお手伝いをしていきます。(編集担当:徳永浩)