山本譲司新代表、奥田芙美代参院議員

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 山本太郎前代表の“継承者”として新代表に選出された山本譲司新代表は、党を“清算”するつもりなのか。代表選出馬3日前、譲司氏が元所属地方議員に明かしていた「新生れいわ」の分党構想とはーー。

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【写真】〈ごめんね。〉〈あなたに感謝。〉“お前は何様だ!”と党関係者をブチギレさせた山本太郎の「別れの手紙」

 前編【元れいわ地方議員が山本譲司新代表の「分党計画」を暴露「彼はウラで改革派に近づき『太郎が逮捕されるまで待ってくれ』とささやいてきた“ユダ”です」】からの続き

「立つ鳥跡を濁しまくりだ」

 れいわ新選組の改革派として中心的に動いてきた堀切稔仁渋谷区議が、議員会館で譲司氏と最後に面会したのは7月14日だった。太郎氏が政界引退を発表した6日後で、代表選への出馬表明3日前のことである。譲司氏は離党届を持ってきた堀切氏に対し、これまで水面下で起きていた党のゴタゴタを問わず語りに明かし始めたという。

山本譲司新代表、奥田芙美代参院議員

「太郎さんは『4月の段階ですでに政界引退をほのめかしていた』とのことでした。『自分が記者会見に出ていく時は政治家を引退する時』と話していたと。本当は7月17日くらいの国会が閉じるタイミングで辞任を公表するつもりだったが、スピード違反検挙を主要紙・民放・NHKが一斉に報じたため、予定を繰り上げて辞任を発表せざるを得なくなったんだと」(堀切氏、以下同)

 そして、新体制に切り替えるにあたって、取りやめるとした「れいわローテーション」(参院議員の任期6年を半分に区切り、比例当選した議員が3年務めたら次点候補に議席を譲る制度)を引き合いに出しながら太郎氏批判を始めたという。

「ローテーションは『代表に大きな裁量権を持たせる、元々おかしな制度だった』と言い切り、『やめるならば、候補者だった3人に責任を持って事前に伝えるのが筋なのにそれさえしなかった』と恨み節をこぼした。そして、『表面上は「お疲れ様」とは言っているが、秘書給与の件も含めて、立つ鳥跡を濁しまくりだ』とまで言い放ったのです。『どうしてガンサバイバーとして生き残った僕がこんな役回りをしないといけないんだ』と愚痴をこぼしながら」

貯金2億5000万円で「まともでない職員」を退職させる

 すでに“新代表”として動き始めているような言い振りで、

「『最近、党費について調べたら、太郎氏が党の幹部職員2〜3人と不可解な不動産契約を結んでいたことがわかった』『党職員に帳簿を全部出せと命じているところだ。まだ何かを隠しているかもしれないが、自分が代表になったら外部監査も入れて徹底的にメスを入れていくつもりだ』とも語っていました」

 さらに「年末までに分党して新党を立ち上げるつもり」と語ったというのである。

「年末までに総務省に新党の届け出をすると、翌年から政党助成金が全額もらえるシステムだからです。具体的な党職員の名前を2人挙げながら、『まともな職員が残っていないので、今ある党は国鉄清算事業団のような形にして、残っている貯金2億5000万円は党職員を退職させるために使うつもり』『以前の派手な街宣チームは使わず、新しい党ではビールケース一個から始めたい』とはっきり言いました。『今後は他党と会派を組んでやっていくこともありうる』とも言い出し、立憲の西村智奈美氏、早稲田夕季氏、自民党の野田聖子氏や社民党の福島みずほ氏などの具体的な名前を出しながら、すでに連絡を取り合っていると話していました」

 分党もさることながら、他党と会派を組むという話はれいわ支持者からすると寝耳に水の話だろう。「与党も野党も茶番」。野党共闘を否定するれいわの独自路線は太郎氏が結党以来、貫いてきた方針だからだ。前編で伝えた通り、譲司氏は「太郎路線の後継者」を標榜して支持を集めて新代表に当選したが、選挙戦では、分党や野党との共闘については一言も語っていない。

離党が噂されている木村英子参院議員の動向

 譲司氏を支持した国会議員の中にも、この構想を聞いて戸惑う者が出てもおかしくない。まず思い浮かぶのは、れいわきっての“原理主義者”と知られ、国会での激しいパフォーマンスが悪目立ちしている奥田芙美代参院議員である。堀切氏もその疑問を直接、譲司氏にぶつけたと話す。

「今も野党に喧嘩ばかりふっかけている奥田さんがこんな分党構想を納得するとは思えません。奥田さんをどうするつもりか、国鉄清算事業団の方に置いていくつもりなのか、と尋ねました。すると譲司さんは『確かに奥田さんは狂って騒ぐ可能性があるねぇ。けれど、最後は泣いてついてくると思うよ』と笑い飛ばしていました」

 一方、不安要素もこぼしていたという。頚椎損傷という重度の身体障害を持っている木村英子参院議員の動向だ。

「当初は木村さんを代表にして、自分と天畠大輔参院議員を共同代表にして『福祉の党』として打ち出していく案があったが、AERAが7月13日に出した記事(『元国会議員をすでに警視庁が聴取』と題した記事)を木村さんが読んで、『自分にはこのような状況の党で要職を引き受けられない』として断ってきたと話していました。それで仕方なく、自分が出るんだよという言い振りだった」

 実は今党内では木村氏は「近く離党するのではないか」と囁かれている。理由は今回の代表選での投票を棄権したからである。譲司氏が堀切氏に話していた話も加えると、確かに木村氏はこの先れいわにいるべきか揺らいでいるようなのだ。

自分さえ生き残ればいいと考えている譲司さんにまとめきれない

 もし木村氏が離党すれば、譲司氏の分党構想は大きく崩れかねない。

「国会議員が6人から5人に減ってしまい、あと一人離党すれば国政政党の要件が消える。1人でも異を唱える者が出てしまうと、分党できなくなってしまいます」

 堀切氏はれいわの未来についてこう予想する。

「結局、6人残っている国会議員たちはみんな太郎氏頼りで当選してきた、党におんぶに抱っこだった人たち。太郎氏がいなくなった後は自分たちがどうサバイブしていくかで精一杯なのです。譲司さんと話していても、支持者や国民を気遣う言葉がまるで出てこない。民主党時代の人脈を生かして、自分さえ生き残ればいいと考えている譲司さんに党をまとめ切れるわけがありません。最後は国政政党を維持できなくなって、散り散りになっていくのではないでしょうか」

 党に質問状を送り、譲司氏が堀切氏へ語った分党計画や木村氏の動向について尋ねたが期限までに回答はなかった。本日(8月5日)夕方予定されている新代表就任記者会見で、譲司氏は堀切氏の「爆弾告発」についてどう説明するかーー。

 前編【元れいわ地方議員が山本譲司新代表の「分党計画」を暴露「彼はウラで改革派に近づき『太郎が逮捕されるまで待ってくれ』とささやいてきた“ユダ”です」】では、今年2月以降、党が改革派と太郎派に割れて紛糾する中、譲司氏が見せてきた「どっちつかずの姿勢」について堀切氏が告白している。

デイリー新潮編集部