JRT四国放送

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鳴門市に本社を置く老舗アパレルメーカーがこのほど、イギリスへ製品を輸出することを決めました。

鳴門の地から世界へ。

常に進化し続けるグローバルブランドの強みとこれからの展望とは。

(丸久・平石克 取締役)
「より大胆なチャレンジができるのは、地方ならではのところもあるんじゃないかなと」

「丸久」は1900年に、初代が前身となる工場を創業。

以来、鳴門の地で100年を超える歴史を刻む、老舗アパレルメーカーです。

量販店からハイブランドまで、多くの取引先を相手に製品の企画生産を手掛け、年間売上は88億円あまり。

国内外に8つの拠点があります。

最大の特徴は品質の高さ。

それを支えるのが、バングラデシュの自社工場です。

(丸久・平石克 取締役)
「日本基準で客に届けるための品質維持は、自社工場がある大きな強み」

昨今のアパレル業界では、コスト削減のため生産を海外の工場へまるごと委託するケースも少なくない中、丸久は海外の自社工場に日本人スタッフが駐在し、管理と指導を徹底することで高い品質の維持を可能にしています。

そのために欠かせないのが、定期的に行われる現地の自社工場とのオンラインミーティングです。

(生産部長)
「写真とか動画とても大事なんで、はやめに送ってもらって」

(現地法人の社員)
「日曜日でいいでしょうか」

こうして細かな部分まで意思疎通を図り、海外で作られる製品にも国内同様のクオリティを担保しています。

そんな丸久が新たな挑戦として2017年に立ち上げたのが、子ども服のオリジナルブランド「エバークローゼット」です。

インターネットで販売し、普段着から水着や浴衣などの季節ものまで、幅広い品ぞろえがユーザーの支持を得ています。

プロジェクトを立ち上げたのは、平石恵梨佳取締役です。

(丸久・平石恵梨佳 取締役)
「もともと丸久は子ども服が強い会社だったので、私たちが会社として持っている技術や考え方、ものづくりの知識は、子ども服でブランドを作るのが、一番会社の特性を活かすことができるんじゃないかと考えた」

満を持して立ち上げた丸久渾身の自社ブランド。

年々成長を遂げ、2025年度の売上は約8億円と、2024年度より22%も業績を伸ばしました。

(丸久・平石恵梨佳 取締役)
「お子さんに使ってもらって満足してもらって、また帰ってきてもらう」
「子どもが小学校卒業するまでずっと、エバークローゼットが寄り添っていけるようなブランドに成長していきたい」

一方、こちらは量販店向けの製品を生産するチームです。

この日は、近々、取引先に提案する製品についてのミーティングが行われました。

前の年のものを参考に、2026年はどんなデザインが良いか意見を出し合います。

(衣料事業部第一部グループ・野粼里恵 チームリーダー)
「子どもが好きなものを普段から見るようにするというのと、日常で学校に行っている子やショッピングセンターにいる子どもがどういう服を着ていて、どういうものに惹かれて買い物をしているのかというのを、いつも見るようにしている」

丸久が製品を提供しているのは、しまむら、イオンなどの量販店からハイブランドまで様々。

直接丸久を知らなくても、私たちが今着ている服が、実は丸久産かもしれません。

出発点が工場だった強みを生かし、各方面へのネットワークを活用。

糸の調達から染色、加工、生地の開発まで独自に行うことで、リーズナブルかつ高い品質を維持しています。

こうして丸久は創業以来、成長を続けてきました。

しかし、メインが子ども服であるということは、これからを考えた時、当然、湧き上がる懸念があります。

(丸久・平石克 取締役)
「どうしても(子どもの)人口が減少しているという現実」
「これからの見通しは、私たちの努力では変えがたいところがある」
「さらに長い目で見た時に、市場を広げる重要性は間違いなくある」

こうして選んだ新たな戦略が、イギリスへの進出です。

衣料品に対する支出が、日本より多い点に目を付けました。

2025年から準備を進め、2027年の進出を目指しています。

(丸久・平石克 取締役)
「量、プライスも求められるが、同時に品質」
「モノづくりに対する責任の部分で評価される市場はどこかと考えた時に、ヨーロッパ市場と親和性が高いかなと」

何と言っても、ヨーロッパはファッションの本場。

これまで日本のメーカーは、ユニクロ以外ほとんどが撤退を余儀なくされてきました。

それでも自信はあります。

(丸久・平石克 取締役)
「まずは海外事業の一つ、事業の柱として成立させるには少なくとも5億円、10億円という壁は突破していかないといけない」
「今の日本の売り上げ(2025年度88億円)いつかは近づけて、超えられるくらいまで成長させていきたい」

鳴門の地から世界へ。

長年、培ってきたものづくりへの責任と誇りを武器に、彼らはファッションの大海原へと挑みます。