2025年8月に結成から1年半で初のZeppワンマンをソールドアウトさせ、11月には1stフルアルバム『MEME』をリリース、2026年2月からは初の全国ツアーを行った4人組ガールズバンド・NEK!が、6月10日にデジタルシングル「FLiCK」でメジャーデビューを果たす。

ラウドロックのテイストとポップネスを持ち合わせたサウンドに、ネットスラングなどを用いて現代の若者のリアルを投影した歌詞を乗せる“スラングロックバンド”として活動してきた彼女たちが新たなスタートを切るタイミングで世に放つのは、持ち味を最大限に活かしたポップパンクナンバー。

重低音と軽やかさを併せ持ったサウンドと等身大の歌詞は、SNSを通じて出会った我々リスナーに、ライブという生身の空間で一緒に音楽を共有しようと晴れやかに呼びかける。デジタルネイティブ世代の彼女たちは、どんな思いのもとバンドで音楽を発信しているのだろうか。2年で育まれた結束と、同曲に込めた思いをメンバー全員で語ってくれた。

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──NEK!はバンドへの憧れを持っていたHikaさんが、SNSでメンバーをスカウトして結成されたそうですね。

Hika(Vo, G):3人とも可愛らしさも技術も持っていて、「すごくかわいくてかっこいい! 一緒にバンドをやるならこの人じゃなきゃダメだ!」とすぐに声を掛けました。だから一緒にバンドをやりたいと思っていた人を集めたら、結果的にガールズバンドになったんです。4人とも個人で弾き語りや演奏動画を発信していたので、それぞれの動画から「きっと同じ気持ちで動画投稿を始めているんだろうな」と感じたのも大きかったです。

──確かにSNSの使い方には人間性が出ますよね。動画のカメラの角度、動画に映るふとした仕草、言葉の使い方、編集の仕方など、細かいところに発信者の潜在的な成分が色濃く表れるので、自分と相性がいいかどうか直感的にわかったりもして。

Hika:そうなんですよね。3人それぞれの動画を観たときに、真っ先に「会ってみたい!」と思ったんです。それはなんとなく、動画から感じられる人柄にも惹かれたのかなと思います。実際スタジオで初めて会ったときに、昔から知っていたような感覚があって、1日目からすごく仲良くなりました。

Natsu(G):わたしは2回目のスタジオで初めて合流して、1回目のスタジオですでに3人が仲良くなっていて、後から入って大丈夫かな……!?と不安だったんですけど(笑)、3人ともすごく優しく迎え入れてくれて、いっぱい話しかけてくれて。こんなに仲良くできるメンバーと出会えてうれしいですね。

──声を掛けられたお三方は、もともとどんな思いのもと動画投稿をしていたのでしょう?

Cocoro(Dr):それまでずっと結構年上の方と一緒に音楽をやっていて、その方々からずっと「同年代の子と一緒にバンドをやる経験は絶対に必要だよ」と言われていたので、同年代の子と組みたいと思っていたところにHikaから声を掛けてもらいました。それまでは先輩方が持っているノウハウに引っ張ってもらっていたけれど、NEK!では1個1個の問題にぶち当たって悩んで、それを解決して乗り越えて成長していくという一連の流れを全員一緒にできるんですよね。先輩たちが言っていたのはこういうことだったんだなと実感しています。

Natsu:わたしはもともとサークルでガールズバンドを組んでいて、ガールズバンドでしか味わえない良さをずっと感じていたんです。やっぱりガールズバンドって、普段はふわふわしている女の子が、楽器を持つとガラッとかっこよくなるというギャップがいちばんわかりやすい気がしていて。いちリスナーとしてもそういうところが魅力的だったし、憧れでもありました。だからHikaから「ガールズバンドとして活動していくことになると思う」という話をもらったとき、めちゃめちゃうれしかったんです。

Kanade(B):わたしもガールズバンドには他と違う精神的な強さを感じていて、憧れを抱いていました。だからいつか自分もガールズバンドを組んで、憧れのガールズバンドの皆さんと並べたらいいなという夢を思い描いていて。Hikaから声をかけてもらったときは高校2年生で、ちょうど「音楽の道に進みたいし、バンドをやっていきたいけど、でも周りに一緒にやれそうな人たちもいないからどうしよう……」って進路に迷ってたんです。そしたら自分の求めていた環境が降ってきて、ほんとに感謝してます。

──結成から2年経ち、NEK!としてどんな充実を感じていますか?

Cocoro:同年代の同性同士だからお互いが似た悩みを持っているし、相談し合えるんですよね。あとファッションなどでも、それぞれのカラーが異なるので、最近の流行ってるものやハマっているものを教え合えるのもありがたいです(笑)。

Hika:メイクとかカラコンとかね(笑)。あと同世代の同性同士だからこそ体調面とかもわかり合えるし。

Kanade:そうだね。ナイーブなことも打ち明けられる。

Natsu:そしたら「じゃあそのぶんわたしが頑張るね」とサポートできるし、すごく活動しやすいです。だからこのメンバーを集めてくれたHikaに本当に感謝しています。

Cocoro:集まったときから仲が良かったけど、みんな人見知りだから本当の自分を出すのにすごく時間が掛かったところはあるんです。だから結成から2年経って、「ほんとはみんなこんなにテンションが高いんだ!」と驚いています(笑)。4人が集まるとえげつない怪獣のようなエネルギーが湧き上がります(笑)。

Hika:ライヴ前の楽屋はほんと怪獣だね(笑)。自分を出せるようになったぶん演奏のグルーヴもぐんと上がって、仲が深くなればなるほど演奏も太くなってきている実感があります。でもまだまだライヴのMCでは人見知りをしてしまうので……この怪獣っぷりをステージでも発揮していきたいですね。

──NEK!は“スラングロックバンド”を掲げており、ネットスラングやSNSと密接な歌詞もバンドの持ち味のひとつです。歌詞は4人で意見を言い合って固めていくそうですね。

Kanade:NEK!の歌詞はネットに対しての反骨精神や、ダークな本音が出ているようにも見えるけど、それはSNSで苦しんでいる人たちに前向きになってほしい、ポジティブな1歩を踏み出してほしいという思いから書いているものなんですよね。「せっかくの人生、楽しく生きていきたいよね」という思いを全曲に込めています。

Hika:ここ2、3年はAIの進歩が凄まじくて、そこにのめりこみすぎている、頼りすぎている同世代の子も多い印象があるんです。流行は知識として取り入れるぶんにはいいけど、流行に自分自身が乗っ取られないように気をつけることが、いまの時代を生きていくうえで大事なのかなって。だからこそ自分らしさを忘れないでほしい。そういう思いを今後も届けていきたいです。

Cocoro:やっぱりSNSやネットって魅力的だから、どんどんのめり込んで見ちゃうんですよね。今後はどんどん人工知能も発達して、現実世界でしゃべらない人も出てくるんだろうし、スマホの中に自分がいる、スマホの中が自分のすべてだと思っちゃう人もいる気がする。でも身体は現実世界にあるから、現実世界も大切にしてほしいなと思っていますね。

Natsu:いまスマホは生活と切っても切れない関係になってきていると思うんです。だからこそ適度な距離感が必要だけど、それができない人もすごく多い気がしていて。NEK!の曲がそんな世の中を完全に変えられるわけではないけれど、そうやって苦しんでいる人たちに少しでも寄り添えたらいいと思っていますね。歌詞を読んで少しでも「ちょっとリアルな世界を見てみようかな」と思ってもらえたら、それがベストだなって。

──いまおっしゃっていることが、メジャーデビュー曲「FLiCK」にしっかりと込められていますよね。サウンド面ではこの2年で育てたNEK!の強みが活かされていますし、歌詞には「SNSやインターネットを入口にしてライヴで出会いたい」という思いを強く感じました。

Natsu:やっぱりバンドには、ライヴに来てもらわないとわからない魅力がたくさんあると思うんです。ライヴだからこそ伝わるNEK!の魅力を知ってほしいからこそ、リアルで会いたいという気持ちがすごく大きいです。

Kanade:わたしは以前、実際にライヴに足を運ぶタイプではなかったので、ライヴに行かないまま好きなバンドが解散したり、活動休止をして後悔してきたんです。人間誰しもいつどうなるかわからないから、後悔しないようにいま行動してほしいなって思います。

Hika:「FLiCK」にはスマホの中に閉じこもってないで表に出て、一緒に外に出て楽しもうぜ!って気持ちを込めましたね。SNSを通じて素敵な出会いがあったからこそメジャーデビューができて、昔の自分では想像できなかった環境になって。でもこの状況はSNSがなかったら実現しなかったんですよね。

Cocoro:NEK!をたくさんの人に知ってもらえたのも、SNSのおかげだもんね。ライヴに来てもらうためにSNSを窓口として使わせてもらっています。

Hika:SNSはありがたいものだし、メリットが多いぶんダメージは大きかったりもするし。ほんと正解がわかんなくなっちゃったりする時代だからこそ、前向きになってほしいんです。

──皆さんのお話を聞いていて思いましたが、ネットで苦しい思いをする原因はスマホの中から出ていないからかもしれませんよね。何かの窓口やきっかけとして付き合うなら、すごく味方になってくれる存在なんだろうなと。

Hika:確かに。本当にそうですね。

──手元のスマホを触るだけで娯楽にはたくさん恵まれるけれど、実際に身体を動かすことで能動的に得たものは経験になりますよね。そういう意味でもNEK!のライヴも動画と生身ではかなり別物だと思います。

Cocoro:ライヴはお客さんの熱がすごいんですよ。わたしたちもそれに触発されるかたちで演奏しているので、お客さんとバチバチになって作り上げているあの空間をぜひ体感しに来ていただきたいんです。

Hika:もちろん、かっこいいと思える映像をアップしていますが、実際のライヴはこんなもんじゃないと自信を持って言えます。ライヴに来てくれたらもっとNEK!の魅力を伝えられると思ってて。「本当に弾けるの?」とか「かわいいだけでしょ」と思ってる方も、とにかく1回ライヴに来ていただきたいです(笑)。

Cocoro:演奏とMCにギャップがあるとよく言われるので、それを観たらまた曲の感じ方も変わるかも。「FLiCK」の歌詞にも演奏にも、「スマホからはわからないわたしたちの魅力を感じてほしい」という思いを込めました。

──「FLiCK」はポップパンクテイストのサウンドで、テンポも落ち着いているので、4人全員がご自身のカラーをのびのびと凛々しく出しているのも印象的でした。

Cocoro:重低音とエッジを効かせたロックサウンドに、共感性のある歌詞を乗せるというNEK!のスタイルと、いろんな人に聴いてもらえるポップなサウンドを両立した楽曲にしたいねという話でまとまりました。メンバーの持ち味をしっかり残した、ポップでありながらちゃんとロックをしている、いいとこ取りの曲を目指しましたね。

Hika:NEK!らしさを残しつつ、ポップに、ジャンルレスに幅広く作っていきたいという意思表示でもありますね。

Natsu:わたしは結成当初からよくやっている手法を取り入れました。ギターソロでタッピングを入れて、リフをオクターブで弾いています。

Cocoro:ゴリゴリで手数足数も多いのが普段のわたしの持ち味だと思っているんですけど、「FLiCK」は普段激しめの曲を聴かない人たちにも刺さってほしかったので、ドラムは出るところは出る、引くとこは引くという塩梅を大事にしました。サビ前とサビ終わりにブレイクを入れて緩急をつけたり、後半のHikaとのラップとの掛け合いみたいなドラムはかなりてんこ盛りにしました(笑)。

Kanade:ベースはギターとドラムの間みたいな感じで考えましたね。NEK!の色のひとつであるスラップを随所で入れつつも、サビでは支える側に回って引き算を大切にしました。全体の印象は結構ポップだけど、ギターソロやラップのところが重たいサウンドになるので、ここでは5弦ベースを使って支えつつも尖った感じを出しました。メリハリや波を意識してフレーズを作りましたね。

──ヘヴィな音と、ソフトで軽やかなHikaさんの歌のコントラストもアクセントになっています。

Hika:これまではダークな雰囲気で歌うことは多かったけれど、「FLiCK」はリズムを出すように歌いました。あと、いつか歌詞に地元の長崎弁を入れたいなと思っていたので、メジャーデビュー曲というこのタイミングで入れてみました。ちょっと踏み込んだ自分要素を入れてみたら面白いかなと思ったんですよね。ここからがまたスタートなので、どんどん大きくなっていくぞと気合いが入っています。

──9月に東名阪で開催する<NEK! MAJOR DEBUT TOUR>も、さらに成長したNEK!にこうご期待ですね。

Hika:わたしたちには日本武道館に立ちたいという目標があるので、そのためにいまどうするべきか、何を頑張らないといけないのか、いつもシビアに向き合っています。目の前のことを頑張ったその先に、日本武道館が待っていると思うんです。

Cocoro:今年の2月から4月にかけて回った結成2周年の全国ツアーで、2日連続ワンマンを初めて経験して「もっとスタミナをつけないと!」と心の底から思いました。NEK!の楽曲は1曲でも体力が全部持ってかれるんです(笑)。だから終盤はアドレナリン頼りというか、ラストまで気合いでこぎつけていくところもあったんです。これからは気合いで乗り切るNEK!ではなく、余裕で最後まで楽しんでいるNEK!を見せられるようにしていきたいですね。熱さも冷静さも兼ね備えたうえでライヴに臨めるようになりたいです。

Kanade:全国ツアーは本当にいろんな学びがあったんですよね。最初のうちは前向きな気持ちだったけど、回数を重ねるごとに課題が浮き彫りになって、どんどん自分で自分を追い込むようになっちゃって、どんどん気持ちが重くなって自分自身に必死になっちゃった時期があったんです。自分を責めすぎず、もっと周りを見ていきたいですね。自分だけでなく周りも巻き込んで、全部をいい空気にしていきたい。心の持ちようって大事なんだなと痛感しています。

Natsu:わたしは最近ようやくギターのワイヤレスを導入できたので、ようやくKanadeと一緒にステージを動き回れるのが楽しみですね。そしたらステージでの見え方も変わるし、大きい会場でのライヴの作り方がすごく変わるなとわくわくしているので、9月の東名阪ツアーでは新しいギタープレイを見せられると思います。

──花形であるギタリストの表現の幅が広がるとなると、ヴォーカリストも負けてられないといったところでしょうか。

Hika:負けられないですね。ギターだけじゃない、ドラムの太いキックにも、ベースのスラップにも、フロントに立つ人間として負けられないです。もともとNEK!は、バラードからめちゃくちゃ速いロックまで楽曲の振れ幅が大きいので、ライヴのコントロールが難しいんです。でもみんなを楽しませるためには、その手綱をしっかりと持たなきゃいけないなと思っています。だから体力と精神力をしっかりつけていきたいですね。ただただ「このかっこいいメンバーと一緒にバンドをやりたい!」という衝動だけで始まったけど、一緒に1歩ずつ活動をしていくごとにどんどん目標が明確になって、大きくなって。日本武道館もそうだし、世界にも行きたい。4人で力を合わせて、課題を一つひとつしっかりクリアしていきたいです。

取材・文◎沖さやこ

■Major 1st Single「FLiCK」
2026年6月10日(水)Release
配信リンク:https://lnk.to/NEKI_FLiCKWE


■<NEK! MAJOR DEBUT TOUR>


2026年9月4日(金) 大阪・梅田 BANGBOO
開場 18:30 / 開演 19:00

2026年9月5日(土)愛知・RAD SEVEN
開場 16:30 / 開演 17:00

2026年9月23日(水・祝)東京・duo MUSIC EXCHANGE
開場 16:15 / 開演 17:00 

■券種/料金
全自由:5,000円(税込)
※ドリンク代別途
※未就学児童入場不可
※公演中止・延期の場合を除き、お客様のご事情による払い戻しはできませんのでご了承ください。お1人様 4枚まで/WEB受付のみ/紙・電子チケット選択可/ 発券開始:各公演日1週間前〜

【オフィシャル2次先行(抽選)】
受付期間: 6/4(木) 12:00 - 6/22(月) 23:59
お申し込みはこちらから▼
https://l-tike.com/nekiband/

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