「同じ用途のものは1つにする」「ものはカテゴリーごとにまとめる」「生活感は隠す」など、片付けでよく紹介される“王道ルール”。けれど、そのとおりに整えても、うまくいかないことも。「むしろ王道ルールからはずれた方が暮らしがスムーズに回ることもあります」と語るのは、整理収納アドバイザーでESSEフレンズエディターの伊藤優子さん。伊藤さんが自宅で実際に行っている王道ではない収納を紹介します。

アイロンは「あえて2台もち」でイライラを軽減

わが家にはアイロンが2台あります。威力重視の夫は、以前使っていたコードレスではものたりず、コードつきで重量感あるアイロンを購入しました。

「新しいものを買ったら古いものは手放す」

その王道ルールのもと、コードレスアイロンを手放す気でいましたが、使うにつれて不都合が発覚。新しいアイロンは重すぎて、私と子どもには使いにくかったのです。毎日スチームを使う夫と、水の補充を巡って、小競り合いもありました。

そこで、コードレスアイロンも残して2台もちにすると、お互いのストレスも減り、かえって快適に使えるようになりました。

歯ブラシは「家族それぞれが使いやすい」位置に

歯ブラシは、家族全員同じ場所にまとめるのが一般的かもしれません。けれど、わが家では「自分が使いやすい位置」を大事にしています。

三面鏡の扉をあけるのが面倒な子どもは、棚にカゴを置き、ワンアクションで取れるように。化粧水と一緒に身支度したい私は、三面鏡の裏に収納。歯ブラシの扱いや置き方で小言を言われたくない夫は、自分専用の棚を決め、そこで自己管理。

各自が使いやすい場所に置くことで、毎日の小さなストレスが自然と減りました。

リビングは生活感より「子どもの動線と好きを優先」

寝る以外はほとんどリビングで過ごす子どもたち。勉強や身支度、工作、ゲームなど、子どもの生活に関わるものはすべてリビングに集まっています。

色味を抑え生活感を隠すことがいいとされるリビングですが、わが家では、「子どもの動線」と「好き」を優先しています。

帰宅後に制服やカバンをすぐ置ける場所に身支度コーナーを設けたり、衣装ケースは自由に好きなシールをはっていい場所と決めたり。生活感は出ますが、子どもの今を大事にしながら、子ども自身がパッと使えてサッと戻せる仕組みを整えています。

ときには王道ルールより、「家族にとってなにが快適か」を考えることで、暮らしやすい収納につながると感じています。