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 ◇パCSファーストS第3戦 日本ハム5ー2ロッテ(2024年10月14日 エスコンF)

 リーグ2位の日本ハムが、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)第3戦でロッテと対戦し2戦連続の逆転勝ち。2勝1敗で8年ぶりのファイナルステージ(S)進出を決めた。0―2で迎えた3回に清宮幸太郎内野手(25)が同点の2点適時打。7回に水野達稀内野手(24)が勝ち越しの2点適時三塁打を放った。チームは勢いそのままにソフトバンクの待つ福岡に乗り込む。

 新庄剛志監督(52)は試合後、先発投手・北山から田中正とつないだ継投策について「こういう試合の継投、采配、誰をも喜ばせる、感動させるっていうのも監督の仕事。あの場面で田中君がもう一回いくぞ、とアイコンタクトして期待に応えてくれた」と振り返った。

 当初は田中正は抑えでの起用をにらんでいたが、「北山君がちょっと(ボールが)浮き出して、フォアボールを出す前に変えようと」と説明。「田中君をいい状態で終わらせといて、河野君に託した。先のことも考えて」と話した。

 そして9回を締めた宮西の起用については「(決めたのは)もう8回です。やっぱこういう舞台を経験してる。で、投球練習してるときにアイコンタクト取って、“お前に任せたぞ”って」と明かした。

 打線は0―2の3回に1死二、三塁のチャンスをつくると、清宮が初球を右前に運ぶ2点適時打。同点に追いついた。7回には2死一、二塁の場面で水野がフルカウントから右中間を破る2点三塁打で4―2と勝ち越しを決めた。8回1死では清宮がこの日2安打目となる右前打で出ると二盗を敢行。悪送球を誘い三塁へ進むと、2死から万波の左前適時打を呼び込み貴重な追加点のホームを踏んだ。

 先発投手の北山は2回に2点を先制されたが粘りの投球。5回2死で四球を与えソトを迎えたところで降板。4回2/3で93球を投げ5安打2失点だった。2番手でマウンドに上がったCS初登板の田中正はソトを3球三振に斬り、この回を無失点。回またぎで6回もマウンドに上がり無失点。7回に先頭打者を抑えたところで役目を果たし降板すると、救援陣が無失点でつなぎ、最後は宮西が締めた。

 日本ハムが2戦連続の逆転劇で16日から始まるファイナルSへ駒を進めた。試合後は北山、清宮の目には歓喜の涙が浮かんでいた。