『バグダッド・カフェ 4Kレストア』©1987 / Pelemele Film GmbH - Pro-ject Filmproduktion im Filmverlag der Autoren GmbH & Co. Produktions-Kommanditgesellschaft München - Bayrischer Rundfunk/BR - hr Hessischer Rundfunk

写真拡大

 1989年に日本公開された『バグダッド・カフェ』の4Kレストア版が、12月13日よりYEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国公開されることが決定した。

参考:“4K上映”ってどういうもの? 映画館はプロジェクターの“10年契約”に縛られている

 本作は、アメリカ西部・モハーヴェ砂漠にたたずむ寂れたモーテル「バグダッド・カフェ」を舞台に、場違いな風貌のドイツ人旅行者ジャスミンとそこに集う個性的な人々との交流を描いたヒューマンストーリー。2024年3月に亡くなったパーシー・アドロンが監督を務め、ドイツ人旅行者ジャスミンをマリアンネ・ゼーゲブレヒトが演じた。そのほか、ジャック・パランス、CCH・パウンダーらが共演に名を連ねた。

 仕事も家庭もうまくいかずいつも不機嫌な「バグダッド・カフェ」のオーナー・ブレンダ(CCH・パウンダー)は、得体の知れぬ訪問者であるジャスミン(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)に対して怪訝な態度をみせるが、朗らかなジャスミンの態度に次第に心を開いていき、やがてかけがえのない友情で結ばれていく。カフェに集う近くのトレーラーハウスに住む老画家ルディ(ジャック・パランス)、気怠げなタトゥーアーティストのデビー(クリスティーネ・カウフマン)、モーテルの隣にテントを張って住み着いているエリック(アラン・S・クレイグ)など個性的な面々もジャスミンと交流を深めていくのだった。

 アドロン監督はこの作品について、「あらゆる肌の色、バックグラウンド、信条の違いを理解し受け入れる温かさを描いたこの物語は、現代における癒しの源になるのだと感じたんだ」と語っており、亡くなる前に4Kレストアの監修も行っている。

 あわせて、ビジュアルと特報映像も公開。ビジュアルは、給水塔を掃除するジャスミンの姿に切手のような枠をつけ、少しだけ現実から離れたような不思議な世界観が表現されている。

映画『バグダッド・カフェ 』4Kレストア版 特報映像 特報映像では、アカデミー賞歌曲賞にノミネートされたジェヴェッタ・スティールの楽曲「コーリング・ユー」が流れる中、ジャスミンと「バグダッド・カフェ」に集う人々の心温まる交流が描かれている。(文=リアルサウンド編集部)