◆米大リーグ ロッキーズ1―2ドジャース(29日、米コロラド州デンバー=クアーズフィールド)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が29日(日本時間30日)、レギュラーシーズン最終戦となる敵地・ロッキーズ戦に「1番・指名打者」でフル出場し、4打数1安打でチームは5連勝でシーズンを締めくくった。レギュラーシーズンは162試合中159試合に出場。54本塁打、130打点の2冠王は確定的で、打率3割1分と59盗塁もリーグ2位と圧巻の成績を残した。山本由伸投手(26)も7勝2敗、防御率3・00で、地区シリーズ第2戦の先発も内定。5日(同6日)の地区シリーズから、プレーオフに挑む。

 大谷は昨年9月に右肘を手術。今季は投手としてはリハビリに専念し、打者に専念した。登板なく打者のみの出場だったのは19年以来。二刀流から負担が軽減され、打撃成績が伸びるだろうという一般論はあったが、19年は18本塁打、打率2割8分6厘で、1年目の18年より本塁打数は4本減り、打率も1厘上がっただけだった。

 だが、今季は違った。10年総額7億ドル(約1022億円=契約発表時のレート)という史上最高額の契約をドジャースと結んで、2月には真美子夫人との結婚を発表し、一方では水原元通訳が解雇となるなど重圧がかかって環境も大きく変わったが、球場にいる時間を短くするなどしてあっさりと順応して見せた。

 21、23年にMVPに輝いた大谷だが、「9勝&46発」、「10勝&44発」と、いずれも二刀流で結果を残したことが評価されての受賞だった。だが、今季は打者に専念したが、2年連続のMVPはほぼ間違いなし。打者だけでも「リーグ最強」であることを証明した。