ウイスキー転売相場は上昇している

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サントリーは、国産プレミアムウイスキーである「響」や「山崎」、「白州」を2024年4月1日から値上げする。23年11月21日に発表した。「サントリーウイスキー響30年」と「サントリーシングルモルトウイスキー山崎25年」は16万円から36万円、「サントリーシングルモルトウイスキー山崎12年」は1万円から1万5000円になる。全体的には20%〜125%の値上げだ。

「ジャパニーズウイスキー」は国内外で人気が高く原酒が品薄になり、2010年代から転売相場価格が高騰している。小売価格の値上げが転売相場に影響するのか、調査した。

「山崎25年」16万円が231万円に

国産ウイスキーの「山崎12年」や「山崎25年」などの「ジャパニーズプレミアムウイスキー」は日本のハイボールブームだけでなく、欧州や中国など全世界的な人気があり、供給が追い付かない状況が2010年頃から長らく続いている。一方、ウイスキーは熟成期間があるために、「品薄だから増産する」と単純にいかない難しい商品だ。

品薄のウイスキーで、転売による価格高騰が起きた。希少価値が上がったことで2010年頃から中古販売サイトやオークションサイトで取引され、相場価格は徐々に上昇。ヤフーオークションで過去180日間に落札された「山崎25年」を見ると、最高価格で231万円、空瓶の販売や空箱の販売も含めた平均価格は、48万8833円だった。なお、同商品の2023年のメーカー小売価格は16万円だ。

一方、過去180日間に落札された「響30年」の商品は、最高価格で91万3110円、空瓶の販売や空箱の販売も含めた平均価格は32万1314円。2023年のメーカー小売価格は16万円なので、2〜6倍弱の高値になっている。

メルカリではどうだろうか?「山崎25年」は、135万円や127万5000円という高額でも売買は成立している。「響30年」は、取引成立したもので65万円台が多い模様だ。

「相場上昇は止まらないだろう」

酒類の買い取り業者に、今後も「山崎25年」と「響30年」の価格にプレミアがつく状態は続くのか取材した。気になるのは、小売価格の値上げの影響が、転売価格にどう影響するかだ。

「現在『山崎25年』は90万円(箱、ラベル付き、美品に限り)で買取させてもらっているが、小売価格が125%値上げとなれば、買い取り価格に反映される可能性は高い。
エンドユーザーが中国の人の場合があるので、世界情勢にもよるが、人気は高いのでプレミアがついて相場上昇は止まらないだろう」