市川美絵がパーソナリティをつとめるラジオ生放送番組「Seasoning〜season your life with music〜」。木曜レギュラーパートナーの若新雄純(慶應大学特任准教授などをつとめるプロデューサー)が最近起きたニュースを独自の視点で解説する「若新雄純の『色メガネ』」のコーナーでは、「中学生の学校内への携帯持ち込み」について取り上げました。


木曜レギュラーパートナーの若新雄純(慶應大学特任准教授などをつとめるプロデューサー)



◆生徒自らルールを考え、実施していくことの大切さ
これまで“原則禁止”とされてきた、中学校へのスマートフォンや携帯電話の持ち込み。文部科学省(以下、文科省)は7月13日(月)、中学生が学校に携帯電話を持ち込むことを“条件付き”で許可する方針を決めました。携帯電話の普及率が上がっていることや、保護者から「登下校時の連絡手段として使いたい」という要望があることを踏まえて決定しました。

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今回の方針について若新は「文科省が打ち出す方針は、実は時代を先取りしていてセンスのいいものも多いと思う」と称賛する一方で、「残念なことに、それを現場で実行していく段階で、なかなかうまくいかないことが多い」と指摘。

今回、若新が着目しているポイントは、中学生が校内に携帯電話を持ち込むためのルールを「生徒たちに考えさせようとしていること」。これまでにも中学や高校で、自らルールを考えてつくる「ルールメイキング」導入の流れがあったと言います。

従来、学校では校則などの“ルールを守ること”を強く教えていますが、「ルールが正しいかどうか、守れるかどうか以上に、ルールそのものを自分たちでつくってみることのほうが、ルールというものの向き合い方としては大事」と声を大にします。

続けて、スマートフォン(携帯電話)は「時代とともに形も変わっていくし、中身もどんどん変化していくもの」としたうえで、「変化し続けるスマホという文化と向き合っていくには、使い方を絶えず考え続けるしかない」と言います。

そして、もう1つ考えるべきポイントは、スマホを使用する当事者である生徒たちが、「大人の意見も聞きながら、自分たちで(ルールを)決めて、(時代の変化に応じて)自分たちでルールを変えながら守る。これを繰り返していくこと」とコメント。例えば、法律が改正できるのと同様に、自分たちでつくったルールを変化に応じて「変えることもセット」で考えるべきと主張。

さらに大事なポイントは、生徒たちが提示してきたルールを、大人がすぐにテコ入れするのではなく「一度その形でやってみること」だと言います。まずは、生徒たちが自ら考え、つくったルールを実施して、「そのときに起きた現象を見て大人たちが助言をし、生徒たちが(そのルールが)このままでいいのか、変えるべきなのかどうかを、自分たちで実行してみて直していく。もちろん自分たちに甘いルールやいい加減なものになる可能性もある。それも含めて『ルールメイキング』を学んでいくことの意味だと思う」と語ります。

今回、文科省が打ち出した方針を無駄にしないためにも「思い切って(生徒たちに)委ねていくこと」と提言し、「自分たちでルールを決めることに対して、子どもたちが真剣にならないと意味がないから」とコメント。

大人たちが最初に手を入れすぎてしまうと「(ルールづくりをする)やる気が起きなくなってしまう。自分たちの考えたルールが“本当に運用されるんだ!”という本気度が伝わって初めて、真剣に“必要なルールってなんだろう?”と本気で考えるようになるのでは。そこまでは、(生徒たちに)委ねないといけないと思う」と考えを述べました。

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<番組概要>
番組名:Seasoning〜season your life with music〜
放送日時:毎週月曜〜木曜 13:30〜15:55
放送エリア:TOKYO FMをのぞくJFN全国20局ネット
パーソナリティ:市川美絵、ヨウイチロウ(月曜)、乙武洋匡(火曜)、IVAN(水曜)、若新雄純(木曜)
番組Webサイト:https://park.gsj.mobi/program/show/38286