大迫vs久保はドロー。2人が感じた「チームの問題、個人の課題」
ブンデスリーガ第3節。ブレーメン対ニュルンベルクの一戦は、大迫勇也と久保裕也の日本人対決となった。
日本人選手の対戦自体はいまさら珍しくないが、注目されるのはスイス、ベルギーを経て今季からブンデスリーガでプレーし始めた久保の存在だ。香川真司らの活躍もあって、2010年以降、ブンデスの日本人選手は急増したが、欧州の他国を経てドイツ1部にたどり着くケースはなかった。しかも久保は、ニュルンベルクで即戦力として期待され、加入直後から先発に名を連ねているのだ。

3戦連続フル出場も、無得点に終わった久保裕也
大迫、久保はいずれも4-3-3の左FWで先発したが、無得点に終わり、試合は1-1という結果に終わっている。
フロリアン・コーフェルト監督が「前半はよかった」と振り返るように、まず主導権を握ったのはブレーメンだった。というより、ニュルンベルクは手も足も出なかった。
ニュルンベルクはプレスからボール奪取まではいくのだが、攻撃のアイデアに欠け、前線にボールが運べない。ブレーメンはしっかりとボールを保持し、26分にはマキシミリアン・エッゲシュタインが、ペナルティエリア外のやや右の位置から強烈なシュートでニアを破り、先制した。
ところがこの得点とともに、ブレーメンは勝利を意識したのか、早くも守りに入った。大迫が語る。
「(開幕から)最初の3戦というのは、すごく固くなるなと思いました。1点を獲ったあと、うちは固く、慎重になりすぎたかな。もっと(プレスを)続けていけばチャンスは広がったと思います。でも、ちょっと引いてしまったところで、相手を自由にさせてしまった。もっと前からプレッシャーをかければよかったと思います」
相手にスペースを与えないことで選択肢を奪っていたブレーメンだが、ゴール前を固めようと意識が働くことで、逆に相手に自由を与えてしまった。
システム的に相手と同じだったという理由もあって、大迫らサイドの選手は、引き気味のポジションを取るようにと、試合前のミーティングで指示されていたという。これにより中央のマックス・クルーゼがキープし、前線の3枚が絡む形が激減した。前節フランクフルト戦でゴールを決めた大迫も、この日はシュート1本に終わっている。
「もっとサイドの選手がプレッシャーをかけられるようにしないと。前を向けるようにしないと生きてこないと思う。(プレッシャーをかけに)中盤が出ていくんじゃなくて、俺らが出ていった方が手応えを感じます」
守りに入ったにもかかわらず、結局、試合終盤に失点し、勝利目前で引き分け、勝ち点3を逃した試合だっただけに、その表情は厳しかった。
一方のニュルンベルクは、「アウェーだけど勝ち点3を取りにいく」と、試合前のミーティングで話し合っていたという。久保は「その割には前半、すごく引いてしまった」と、自分たちの戦いを振り返った。
92分に1-1に追いついた直後には、久保にも中央でフリーになる大きなチャンスがあった。久保はこれを決めきれなかったことを悔やんだ。
「勝ち点1はよかったけれど、最後、決めたかったです。冷静になって2タッチして打てばよかったんですけど、1タッチで打ってしまった。しかも弱かったですし、ちょっと慌てた感じはありましたね。最後のチャンスだったので、もうちょっと落ち着けばよかったです」
久保はこれで開幕節から3戦連続フル出場している。だからこそ、結果で応えたいと繰り返す。
「(期待されているという)プレッシャーはないですけど、とにかく初ゴールが早くほしい。慌てずにやっていきたいと思っています」
ドイツでは、スイス、ベルギー時代にはなかった課題もあるという。
「もちろんスタイルも違うし、1対1は強いですし、切り替えも速いという感じがします。自分で1つ外さないとフリーになれないというのがあるので、そこは意識してやっていかないといけないなと思います」
まだまだ思いどおりにいかないことは多く、ボールタッチの数も多くはないが、ここで出場を重ねれば大きな飛躍が待っているかもしれない。少なくともそんな可能性を感じさせるプレーだった。
