5日、日本外国特派員協会で講演するエリ・コーエン駐日イスラエル大使(撮影:吉川忠行)

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イスラエルのエリ・コーエン駐日大使が5日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で講演し「日本が国連安全保障理事会に加入したいのであれば、より強い政治的影響力を持つより、経済的な力を発揮しようというのは理にかなっている。日本の資金提供が、イスラエル周辺地域の状況を変え、安定をもたらす」と語った。

 パレスチナ自治区を分断する形でイスラエルが建設している分離壁については「全長670kmのうち、640kmがフェンスで、残り30kmが壁だ。イスラエルでは年に5000回ものテロがあり、すべての人々を守るのは不可能だから、テロを止めるためでなく、チェックポイントなどで、テロを見えるようにするのが目的。テロリストに脅かされているイスラエル人を守る」と説明した。

 米国のイラク政策についての質問に、「他のすべての国が見ており、撤退すれば世界で影響力を失うので、米国はイラクから手をひくことはできない。イラクのためというより世界のために、民主主義政権を作るプロセスを始めたからには終わらせるべき。今後も犠牲を伴うし、今誰も結果がわからなくても、長期的にはよい結果になるだろう」と語った。

 あす6日は、パレスチナ自治区のワリード・シアム駐日代表が同協会で講演する。【了】

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