8日放送の情報番組「めざましテレビ」(フジテレビ系)で、日米通算2000本安打という記録にのぞむ、ヤンキースアルフォンソ・ソリアーノ外野手が紹介された。

ソリアーノは1995年にドミニカ共和国から来日し、97年に広島カープでプレー。番組内では、「大の日本好き」ということで2003年の取材から、松田聖子の楽曲「あなたに逢いたくて〜Missing you〜」のサビ部分を、照れながら歌う秘蔵映像を流した。

今から10年も前の“古い映像”を紹介したのは、日本のメディアや野球ファンから注目されている「記録」があるからだ。

先述の通り、ソリアーノは日本でプロ野球選手としてのキャリアをスタートさせるも、カープではその才能を開花させることなく、わずか9試合で2本のヒットを放っただけで退団。その後、99年にニューヨーク・ヤンキースに入団した。その後はテキサス・レンジャースやシカゴ・カブスなど3球団を渡り歩き、またヤンキースに復帰していた。そして今月7日、ホワイトソックス戦の第1打席で先制2ランを放ち、"日米通算2000本安打"という大台に到達したのだ。

この「2000本安打」を達成したことは、日本プロ野球「名球会」資格である“日本プロ野球をスタート地点とし、2000安打”という条件にあてはまる。

NPBでの1軍在籍期間は、わずか2週間。9試合に出場しただけの選手とはいえ、同会の規定には外れてはいない。今回の記録達成の直前に、ソリアーノは日本の記者から資格内容を知らされ、インタビューに応えている。

今月上旬、デイリースポーツ紙の取材に対し「(日本で)プレーした期間はとても短いけれども、プロ野球人生をスタートさせた場所は日本だった。入会を認められるなら喜んでメンバーになりたい。自分にとっては、とても幸せなことだ」と入会意欲があることを伝えている。

しかし同じ頃、日刊スポーツの記者には「1軍でほんのわずかしかプレーしていないし、日本では自分は何も実績を作っていない。ちょっと自分には考えられない」と名球会入りに、興味が無い旨を伝えるなど、コメントが揺れている。

なお、日刊スポーツは、同会・事務担当者の談話もあわせて掲載している。「既に理事の間で、いろんな意見が出ています。例えば、日本の球団に在籍した期間を3年や5年以上に定めるなど、新たなルールです。でも、明確には決まっていないのが現状です」と理事同士の話し合いがあったことを報じている。

ネット上、野球ファンの反応としては「規定を見直すべき。日本で1000本は打たなアカンとか」「今後、こんな例はなかなか無いやろ?だったら記念に、一人くらいオモロイやん」というような、分かれた内容の書き込みがある。

今年は4月6日に、外国人選手としてもう1人、横浜ベイスターズのアレックス・ラミレス(同選手は日本在籍12年)も、2000本安打を達成している。現在のところ、入会資格を満たしている選手は、中村紀洋、谷繁元信、井口資仁らがいる。入会についての話し合いは12月、ハワイで行われる総会を経て、結論が出される予定だ。