日本の野田佳彦首相は18日夜、ソウルに到着し、韓国訪問を開始した。野田首相は韓国を最初の訪問先に選び、朝鮮半島由来の図書などの「手土産」を持って訪問したが、日韓両国民の間には対立感情が今も残っている。韓国で18日、反日デモがあり、日本国内でも反韓デモが行われた。韓国紙は、「近ごろ、日本のネットユーザーの反韓感情は急激にエスカレートしている」と論じた。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 訪問日程によると、野田首相は19日に韓国の李明博大統領と非公開会談を行ったあと、さらなる話し合いを展開し、日韓自由貿易協定(FTA)、慰安婦問題、竹島(韓国名:独島)の領有権争いなどについて突っ込んだ意見交換を行う。

 韓国の聯合ニュースは18日、野田首相が「手土産」を持って訪問したことを伝えた。韓国の大統領府はこの日、『日韓図書協定』に基づき、日本に略奪された朝鮮半島由来の図書1205冊のうちの一部が韓国に返還されると発表した。

 韓国の専門家は次のように分析する。日本の民主党はアジアに重視しているが、近ごろまた中国の台頭に敏感に反応し、日韓の協力を強化する必要があると思うようになっている。そのため、韓国を最初の訪問先に選んだ。これは韓国の日本の外交における地位が高まったことを示している。ところが、野田首相が韓国を訪問しても、日韓の間で竹島、慰安婦、靖国(やすくに)神社参拝、歴史教科書の4つの問題について有効な解決策がまとまることは期待できず、双方が立場を再度表明する段階にとどまると見られる。(編集担当:米原裕子)