なでしこJAPANお疲れ様でした!

ロンドン五輪出場権獲得、しかも堂々のアジア1位。これ以上、何を求める必要がありましょう。主力メンバーに頼り切りで強化が進んでいないという批評は当然あるでしょうが、まず権利獲得が第一。というか、ロンドンへつながる1年間を手にしたことが何よりの強化策です。五輪という大義名分と世間の関心があれば、強化試合も組めますし、必要な予算も確保できるでしょう。世界連覇へじっくりと歩みを進めてもらいたいもの。

それにしてもすさまじいばかりの注目度。

すでに予選突破を決めたあとの中国戦。BSのみでの中継にもかかわらず視聴率は10%を超えたといいます。「選ばれしイレブン」は休養を決め込み、内容的にもそれほど充実していたとは言い難いあの試合でも、この注目度。もし、最終戦まで予選突破決定がもつれこんでいたら、BS難民から批判さえわきおこっていたかもしれません。それは結構なことでもあり、心配なことでもあります。

今回のアジア予選は相手が強くて苦戦したというよりも、自分たちが弱くて苦戦したという印象でした。改めてワールドカップのドイツ戦・アメリカ戦を見返せば、いかになでしこの動きが重く、疲労感がにじみ出ているかわかるはず。そりゃあ、あれだけの取材・イベント・祝賀会をこなせばグッタリするのは当たり前。世間の注目が彼女たちを弱らせたという意味では、アウェーならぬ「ホームの洗礼」といった感さえありました。同じ状態でロンドン五輪にのぞめば、金メダル獲得など到底不可能でしょう。

やはり彼女たちはサッカーをしてこその女神たち。そもそも、川澄ちゃんくらいの美少女ならともかく、澤さんがスーパーで買い物している姿を見ても面白くも何ともないでしょう。業務用のブロック肉でも買っているのかと。なでしこJAPANの活動も一旦小休止になることですし、今後はなでしこリーグでも見ながら、コチラも彼女たちもしばしノンビリとしたいもの。上野動物園のパンダだって、撮影時のフラッシュはご遠慮いただいているわけですから…。

と、世間様への白々しいお願いをぶちあげたところで、他人に厳しく自分に甘い僕は「サッカー以外の部分」についてチェックしていきたいと思います。



◆ロンドン五輪アジア最終予選お笑い部門MVPは宴会部長・大野忍さんです!

GK海堀 4.5
予選期間中に25歳の誕生日を迎え、特大ケーキをプレゼントされるハッピーサプライズ。しかしケーキにかぶりつくサービスショットを披露したところ、「なでしこきっての武闘派も、このときばかりは満面の笑み」などと、だいぶぶっちゃけた感想を記事にされる一幕も。最終戦で負傷した丸山さんをおんぶするたくましい姿などから、今後は武闘派というよりも頼れるお父さんというイメージを定着させていきたい。

GK福元 4.0
いろいろ思い返してはみるが、まったく印象に残っていない。これだけの注目度の中で、2試合出場して完封したとか記録にしか残っていないのはいかがなものか。唯一の見せ場が「宮間と一緒にスタバで息抜き」ではその辺のOLと変わらない。もっと積極的に外出してもらいたい。

DF近賀 5.5
北朝鮮戦のアディショナルタイムに痛恨の失点を喫し「人生で三本の指に入るミスだった」と語ったが、世間からは「アレは三本には入らない」「北京でも相手のクロスを余裕たっぷりに見送ったら、そのまま決められたりしただろ」「ちゃんと思い出して数えろ!」とミスを気遣う声も上がった。帰国後の特番で「あなた、ミスしましたね」「あなた、地味ですね」などとチクチクやられるのが痛々しかったので、採点は若干オマケ。

DF矢野 4.5

ワールドカップはケガのために出場機会がなく注目度は低めだったが、今大会は2試合で先発フル出場。出場試合数と注目度の低さは関係ないということを証明してみせた。

DF岩清水 5.0
ピッチでは守備の要として活躍。ついうっかりアシスト風のパスを出した北朝鮮戦など、ここぞという場面で存在感を示した。しかし、大会期間中は謎の頭痛に悩まされるなど苦労も多かったもよう。「部屋で寝ると頭痛がした」「部屋を代えてもらったら治った」「どうやらお化けが出る部屋だったらしい」と、女性らしい怖がりな一面も見せた。僕の中の名探偵コナンは「ねぇねぇ、最初の部屋にだけ大きな姿見があったりしなかった?」と無邪気な推理を展開中。

DF熊谷 5.5
すっころんで失点、豪快なヘッド空振り、目の前の敵にパス、などクマさんドタバタ劇場は予選を大いに盛り上げた。北朝鮮戦で痛恨のドローを喫したあとも、何故かサポーターにバナナを振って挨拶するなど、クマさんの天然はいい意味でも悪い意味でもチームに不可欠な癒し。



DF鮫島 5.0
唯一の全戦フル出場というタフネスで日本をロンドンに導いた。礼儀正しい振る舞いや、美しい姿勢のドリブル、9月11日にいろいろな想いを背負ってプレーする姿など、なでしこの良心とも言える存在。フランス・モンペリエへの移籍が決定したそうだが、ぜひ入団会見はモンペを履いてやってみてほしい。

MF上尾野辺 6.0
試合での活躍うんぬんよりも、美少女ぶりが注目を集め、国際映像のカメラも「美人の川澄ちゃんを映そう」として間違って上尾野辺を抜いてしまったほど。「上尾」「尾野」「野辺」と苗字だけで3つもある辺りも含め、何かと紛らわしい。

MF田中 5.5
タイ戦でのゴールに加え、中国戦でも決勝ゴール。新聞の1面を飾るなど今予選で一気に注目度を増した。まぁよっぽどのラッキーか不祥事でもないかぎり、新聞の1面になることは二度とないと思われるので、その新聞は家宝にしてもらいたい。

MF宇津木 4.5
タイ戦でボランチをつとめた際は控え組の層の薄さを感じさせたが、中国戦でCBをつとめた際はバックアップの充実を感じさせた。練習でもサイドハーフや左右のサイドバックもこなすなど、「器用貧乏」というポジションでロンドンへの生き残りに挑む。

MF阪口 5.0
韓国戦での先制ヘッドを含め、攻守両面でチームを支えた。GKが2人しかいないという事情もあり第3GKに抜擢されると、「好きなGK?顔でカシージャス」と予告ナシのガールズトーク。思わぬところでの意外性を見せた。

MF宮間 5.5
試合中は「天才・宮間あや」「宴会社長・宮間あや」としては物足りない働きぶり。しかし、幕間に流れた小学生時代のVTRでは大活躍。若き日の澤さんとマッチアップし、「将来の夢は?」「世界に羽ばたくサッカー選手!」「いつか一緒にできたらいいね」と会話するくだりなどは、思わず胸が熱くなる。




MF澤 5.0
疲れもあってか本来の鬼神のような動きは見られなかった。むしろ、ベンチに座っている時間にハラハラしたりオロオロしたり、立ち上がって仲間に声援を送る姿などに、「父兄の方みたいやん…」「落ち着かないのかな?」「さわさわしてきた…」という新鮮な一面を見た。

MF高瀬 4.0
本来の仕事ではないサイドハーフをやらされ動きに精彩を欠いたが、本番はそのあと。何と、本来の仕事のトップをつとめても精彩を欠いた。

MF川澄 6.0
帰国後「何をしたいですか?」の定番質問に「ニキビケアです」と答えるなど、なでしこのオンナ部分をひとりで担当(下品部分は別に担当アリ)。国際映像までもが無意味に川澄ちゃんの顔を映し、着替えを映し、笑顔を追い求めた。ついにはNHKの解説者も「川澄のかわす身のこなしがイイ」「細身ですが、微笑みが素敵です」などとしょーもないダジャレを言い始める始末。地味に鮫島さんの顔マネをするなど、ダークでキュートな川澄ちゃんの魅力はもはや国民的。

FW安藤 4.5
試合中は動きが重く見せ場がなかった。ワールドカップ以降、ほとんどの試合に出場しながら1点も取れていないあたりは、「安藤師匠」という風格も漂い始めている。ちなみに大会期間中には「うまい棒昔から大好きです。特にめんたい味が好きです」との安藤梢プチ情報も話題に。

FW永里優 5.5
北朝鮮との死闘を演じたあと、一般人とツイッターでもう一戦やらかすなど、FWとしての闘争本能を存分に発揮した。

FW永里亜 4.0
「FWは初出場となるナガサトアサノ」の実況で、まさか妹も出ているとは知らないお茶の間を「永里さんと、浅野さん…?」「まぁいいやガンバレ!」「知らない人!」と盛り上げた。「中盤にカミオノベ、前線にはナガサトアサノ」と並べると、これだけで4、5人いるような圧迫感がある。

FW丸山 6.0
試合に出てないのにパンツだけ話題になるなど、自由がパンツ一丁で駆け回るような活躍ぶり。怪我でヒザをグルグル巻きにし、関係者情報でも「丸山の出場は難しい」という話だったのに、最終戦には志願の強行出場。キープでOKの時間帯に無理目のクロスを送り、自分にトドメを刺した場面は想像の遥か上をいった。車イスに乗り何故か満面の笑みで帰国するなど、無駄に強靭なメンタルで復帰を目指してほしい。

MF大野 7.5
カメラの有無にかかわらず、ロクなことをしなかった。鮫島の部屋に侵入しものを隠すわ、試合前に近賀のケツに蹴りを入れるわ、澤さんを「おばちゃん」呼ばわりするわ、現地の子どもに頬ずりするわ、「大野遊」はアジアでも突き抜けた存在となった。ついには遠くニュージーランドにまで飛び火し、ラグビー・ワールドカップに出場中の大野均選手が地元新聞に「SHINOBU」と紹介される始末。

帰国時の成田空港では、日テレの記者が大野の名前を思い出せず苦労していたが、思い切って「アホな子が中国帽を被って歩いてきました!」と言ってしまってもよかったかもしれない。

↓試合前にロクなことをしない大野遊動画


宮間の首を絞め、鮫島を突き飛ばし、川澄ちゃんをツンツンして、近賀のアナルにスパイクを突き刺す!


↓中国帽で帰国し、どうしても名前を思い出してもらえない大野遊動画


記者:「そしてこれは!?」
スタジオ:「大野選手」
記者:「澤選手の隣、何やら面白い帽子を被っている選手がいますが」
スタジオ:「大野選手」
スタジオ:「大野選手」
記者:「宮間選手、そして中央の……?」
スタジオ:「大野選手ね」
記者:「……選手」
記者:「川澄選手の姿も見えます!」

もういいよ「帽子」で!

何はともあれお疲れ様でした!しばらくは本当の意味でゆっくりしてください!