ゲームメーカーのアトラスが人気RPGシリーズ「女神転生」の25周年を記念して「電ファミニコゲーマー」とコラボ、10月26日発売予定の最新作「真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY」を題材としたアクションゲーム「真・女神転生 SYNCHRONICITY PROLOGUE」の無料配信を行っていたので、一体どういったゲームなのか、実際にプレイしてみました。

【10月18日 ver1.02配布開始】電ファミ×メガテン コラボ企画!メガテンアクションゲーム「真・女神転生 SYNCHRONICITY PROLOGUE」 | アトラス公式サイト

https://www.atlus.co.jp/news/5854/

「真・女神転生 SYNCHRONICITY PROLOGUE」は「真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY」の公式ショートPVの中で紹介されたものが元ネタ。

『真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY』ショートPV - YouTube

PVの中では「嘘です!」とリリースを否定されていたものの、嘘にしてはよくできているとファンは密かな期待を寄せていましたが、その期待に応えるかのように本当に公開されることになりました。



◆インストール

まずは公式サイトの下部にある「ダウンロード」ボタンをクリック。ファイルサイズは71.4MBです。



ダウンロードした「mgtnsynchro_1.02.zip」を、Windows標準の展開機能やExplzhなどのソフトを使って解凍します。



解凍したフォルダの中にある「真・女神転生シンクロニシティ」というフォルダを開き、「synchronicity.exe」を実行すると、まずはランチャーが起動します。



ランチャーではボリュームやキーの設定などができます。右上のプルダウンメニューで「Windows mode」を選び、その下の「RUN」をクリックするとゲームが始まります。全画面でプレイしたい人は「Full Screen mode」を選んでください。



ランチャーで「Key Config」を選ぶと、キーボードのほかにゲームパッドも設定することが可能だったので、「キーボードのせいでうまくいかない」という人はゲームパッドで挑戦する手もあります。



◆ゲームプレイ

ゲームを始めたはずなのに、まずはPCのデスクトップのような画面が表示されます。「真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY」は南極の中に突如出現した亜空間「シュバルツバース」が舞台となっているため、「南極点近くに強磁性の大型ブリザード発生」というニュースが気になります。



しばらくすると「…人間ヨ 父トシテ 子トシテ 友トシテ 我ラハ チカラヲ 送ッタ 君ハ 添付ノ プログラムヲ 起動シ 未来ヲ 切リ開クノダ 幸運ヲ 祈ル」というメッセージが到着。添付されている怪しげなファイルを起動すると……



何かのプログラムが動き始めたかと思うと画面が怪しく乱れます。「すぐにけせ」という赤い文字はSFC版「真・女神転生」の都市伝説に由来するネタで、ファンならば思わずニヤリとしてしまうポイント。



ぷつっと画面が切れたかと思うと舞台は南極へ。「SYNCHRONIZED(同調)」という文字が表示され、プレイヤーは女神転生シリーズおなじみの悪魔「ジャックフロスト」になってしまいました。メッセージで届いていたのはシリーズおなじみの「悪魔召喚プログラム」ではなく「悪魔同調プログラム」だった模様。



そしてゲーム開始。操作は簡単で、攻撃ボタンを押すと氷魔法を打ちます。



また長押しするとチャージすることもできます。通常の氷の矢は一定距離しか届きませんが、チャージした氷の矢は画面端まで飛んでいきます。また敵を一時的に凍結させることも可能。



女神転生シリーズでは、悪魔によって弱点属性や耐性属性が決まっており、もちろんこの「真・女神転生 SYNCHRONICITY PROLOGUE」でもそのシステムが反映されています。例えばジャックフロストは氷結属性が無効なので、敵の攻撃が氷結属性だった場合ダメージを受けません。



またステージ上の敵にも弱点属性や耐性、無効属性がしっかり設定されています。例えばスライムであれば全属性が弱点。画面右下に敵悪魔の名前、弱点や耐性がきちんと表示されるので、女神転生シリーズを知らなくても問題なく遊べます。



とりあえずどんどん進んでいくと、氷漬けになっている「ジャックランタン」を発見。



救出して話を聞くと、「じゃあくフロスト」に凍らされてしまったとのこと。じゃあくフロストを倒そうというと渋るジャックランタンですが……



突如「悪魔同調プログラム」が作動、一転して同行してくれるようになります。



以降、プレイヤーはジャックフロストとジャックランタンを切り替えながら進めていきます。ジャックランタンは常にふよふよと浮いているので、ジャックフロストでは届かない高い場所にも行くことが可能。ジャックランタンの背中にしがみつくジャックフロストがキュート。



氷結属性のジャックフロストと異なり、ジャックランタンは火炎属性の魔法を3方向に放ちます。



さらにチャージショットで貫通する火の玉を発射可能。



またジャックランタンは火炎属性無効なので、火炎属性の攻撃は全て無効化してしまいます。



つまり氷結と火炎という二つの属性を切り替えることで、敵の攻撃を無効化しながら進むことも可能。単なるアクションではなく、パズルに近い要素もシステムに練り込まれているというわけ。例えば以下の動画のように、キャラクターを切り替えながら2属性の弾幕を切り抜けることもできます。

「真・女神転生 SYNCHRONICITY PROLOGUE」レビュー、キャラ切り替えで弾幕を切り抜ける - YouTube

敵悪魔を倒すと経験値が入ってレベルがアップ。レベルアップすると攻撃力が少しずつ上がっていきます。



また敵を倒すとマッカ(お金)もゲット。マッカを消費することで女神転生シリーズおなじみの「マッスルドリンコ」や「ソーマ」、「ちがえしのたま」などのアイテムを入手可能。ボス戦ではかなり重宝するので、ドワーフショップや自販機を見つけたら購入するのもアリ。



ゲームは一本道のアクションではなく、いわゆる「メトロイドヴァニア」という探索型2Dアクション。地図を埋めるように探索しながらステージを攻略、一見すると分からない場所に隠された部屋やアイテムを見つけるというやりこみ要素もあります。



特にスキルはステージのどこかにあるアイテムをゲットすることで入手可能。「マハブフ」や「マハラギ」「マハジオ」などの強力な魔法を、SPを消費することで使えるようになり、要所要所で切り替えながら駆使することができます。



またステージを進めると、「真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY」に登場する「デモニカスーツ」も入手可能。ジャックフロストがデモニカスーツを着用し、銃を片手に大暴れします。



セーブは途中にあるセーブポイントで行います。セーブポイントでは体力を回復することができるので、危ないと思ったらセーブポイントで休憩することも必要です。



セーブポイントが設置されているということはもちろんオートセーブではないので、セーブのし忘れには注意が必要。例えば4面ボス戦が終わった後、セーブせずに進めてしまい、そのままゲームオーバーになってしまったのですが、ボスの「ギリメカラ」と再戦する際にはオートセーブなど軟弱!と叱られてしまい……



セーブはちゃんとするようにというごもっともな忠告を頂いてしまいました。



そこそこアクションゲームに慣れた編集部員がノーマルモードでプレイして、全ステージを一通りクリアするまでおおよそ3〜4時間ほどかかりました。無料で配信されている上に、シリーズではかなり珍しい2Dアクションゲームですが、それでもかなりの完成度とボリューム。その出来映えに、プレイしていてむしろこっちからお金を払いたいと思うほどでした。特に女神転生シリーズの魔法属性システムをアクションゲームにうまく落とし込めていたのには感心。

敵悪魔のデザインやゲーム演出、細かいネタに至るまで女神転生シリーズへの愛を強く感じる「真・女神転生 SYNCHRONICITY PROLOGUE」は無料で入手可能ですが、2017年12月24日までの期間限定配信となっているので注意が必要です。