野田首相が尖閣諸島を国有化する方針を固めたことに対し、中国人ブロガー「顧之何以」さんは、「釣魚島は話し合いでは解決しない」というタイトルでブログを書いている。

 ブロガーは「釣魚島は話し合いですぐに解決できる問題ではない」と書き、その背景にはアメリカの存在があると指摘した。「アメリカは中国と日本の間にあった軋轢をきっかけに、利益をむさぼろうとしている」、「中国の国境周辺で起きているいざこざは、すべて中国とアメリカの対立が原因だ」などと主張。国内経済が低迷しているアメリカが、中国をけん制しようとしているのだと見ている。

 また、「日本では中国に対して弱腰だと、政権を維持できない。小沢一郎が離党し、民主党政権は危機を迎えている。そこで魚釣島を持ち出して人気取りをしているのだ」と書き、政権維持のために外交カードを利用したと分析した。

 そして、「魚釣島の主権が誰のものになるかは、中国とアメリカの総合的な国力次第」と主張。「中国の力が完全にアメリカを上回っていれば、相手は大人しく出ていくはずだ。琉球だって片付くかもしれない」と言い、国力が大きければ問題は解決できると記述。尖閣問題で対決する相手は、日本ではなくアメリカだと提示した。

 文末では「少なくとも、強引に人を殴るような手段を取ることだけはしてはいけない」と書き、直接的な武力行使は有効でないとの見方を示した。(編集担当:西山正)