渋谷で平均年齢73歳が接客する茶屋「ジーチャバーチャ」…若者と交流しながら働く店員「新たな生きがい」
実家のような安心感
「いらっしゃい、どこからきたの」。
渋谷のお茶屋「G−CHA&Ba−CHA(ジーチャバーチャ)」を訪れた客がのれんをくぐると、サングラス姿で個性豊かな衣装を身にまとった「じいちゃん」「ばあちゃん」たちが声をかける。店内はおしゃれなつくりだが、どこか実家のような安心感が漂う。
23歳の客「こんな格好いい年の取り方したい」
ジーチャバーチャは今年3月、テイクアウト専門のお茶屋としてオープンした。「若者の街」には珍しく、平均年齢73歳のシルバー世代が店に立つ。高齢な店員に配慮し、接客は座ったまま。「休みたい時に休む」「疲れたらすぐ言う」などのルールもある。メニューも「爺茶(じいちゃ)(ジンジャーほうじ茶)」や「婆茶(ばあちゃ)(ジャスミン緑茶)」など、お年寄りにちなんだ内容になっている。
「ここで働いてから、毎日が楽しくて仕方がない」と話すのは店員の奈須雄二さん(73)。大手IT企業で40年ほど営業を担当したが、定年退職後の働き口が見つからなかった。今では、縁のなかった渋谷で若者と交流しながら働く日々に「新たな生きがいができた」と笑顔を見せる。

そんな店員を目当てに店を訪れる若者たち。お茶だけでなく、世間話を楽しみながら一緒に写真撮影をする。まるで祖父母と交流する孫のようだ。静岡県から訪れた会社員の女性(23)は「悩み事にも親身に知恵を貸してくれ、元気をもらえた。こんな格好いい年の取り方をしたい」と声を弾ませた。新たな挑戦をする「じいちゃん」たちの姿は、若者たちの心を捉えている。(文と写真 野口哲司)
