改定額の適用の遅れを批判するチラシを配る秋田県労連の役員ら(31日、秋田市で)

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 2025年度の最低賃金(時給)は31日、改定額の適用時期が最も遅い秋田県で前年度比80円増の1031円に引き上げられ、全都道府県で1000円超となった。

 雇用主らへの配慮から改定額の適用時期を遅らせた地域が相次いだことに、労働者からは「賃上げ効果が薄れる」と不満の声も漏れている。

 秋田県労働組合総連合はこの日、秋田市の駅前で街頭活動を行い、適用の遅れが労働者たちの不利益になっていると訴えた。

 県労連によると、引き上げ時期が例年の10月から半年遅れたことで、年間ベースの賃上げ効果は改定額の半額の40円にとどまるという。高野智子議長は「最低賃金は労働者の生活保障につながるものだ。適用時期に差を設けてはならない」と批判した。

 25年度の最低賃金は、全国加重平均で前年度から過去最大の66円(6・3%)上昇し、1121円となった。改定額は東京都の1226円が最も高く、高知、宮崎、沖縄の各県の1023円が最も低い。

 改定額の適用時期は6県で越年し、秋田県は最も早かった栃木県の10月1日と半年の差が出た。適用の遅れに伴って賃上げが進まず、消費停滞や生活難を招く恐れもある。

 厚生労働相の諮問機関「中央最低賃金審議会」では、適用時期のあり方についての議論が進められている。早期化を求める意見も出ており、今後の議論を踏まえて方向性が示される見通し。