土地取引の指標となる「地価」公表 住宅地と商業地いずれも3年連続で上昇 クマ出没が地価変動に影響する可能性も 秋田
土地の取り引き価格の指標となる「地価」が公表されました。
県内では、住宅地と商業地いずれも3年連続で上昇しました。
秋田市の地価の上昇が県全体を押し上げた形ですが、去年、県内に被害をもたらしたあの問題が、今後の地価の変動に影響を与えるかもしれません。
中村真梨子記者
「商業地で最も価格が高くなったのは、今年もここ、JR秋田駅前、フォンテAKITAの場所です。調査が始まった1985年以降、毎年商業地の最高価格地点となっています。この赤い枠の外側部分、1平方メートルあたりの価格は20万4,000円。15年ぶりに20万円を超えました」
県内では、17の市と町の193地点が調査の対象です。
商業地は、県全体の平均で1平方メートルあたり3万8,200円。
前の年と比べた変動率はプラス1.2%で、3年連続で上昇しました。
住宅地は、県全体の平均で1平方メートルあたり2万3,100円で、変動率はプラス0.7%。
こちらも3年連続の上昇となりました。
不動産鑑定士の平野太郎さんは、物価高に伴う建築資材の高騰が今後の地価にも影響を与える可能性があると分析しています。
不動産鑑定士 平野太郎さん
「住宅地の場合は、土地を買って、建物を買ってということになりますので、建物価格がどんどん上昇していっているという中で、販売価格としましては、もう結構、所得環境の改善というよりかは販売価格がどんどん値上がっているという状況になっていますので、そろそろその頭打ちが近づいているのかなと、総額の面では頭打ちが近づいているのかなと感じています」
調査した県内の住宅地で最も上げ幅が大きかったのが秋田市手形休下町です。
1平方メートルあたり5万8,700円で、上昇率は4.4%でした。
JR秋田駅からも近く、周辺にスーパーや保育園、学校があって便利な立地であることのほか、手形地区の中では土地の価格が比較的手ごろであることなどから人気が高まっています。
最も価格が高かったのは、去年に続いて秋田市保戸野中町です。
1平方メートルあたり8万2,200円、こちらの上昇率は4.2%でした。
比較的狭い範囲に閑静な住宅街が形成されていて、富裕層を中心に、近年需要が高まっているということです。
中村真梨子記者
「5年前に対面通行が可能になった、秋田市の市道『千秋久保田町線』です。今回、商業地で最も上昇率が高かったのは、ここ、千秋久保田町でした。1平方メートルあたりの価格は9万4,700円。変動率はプラス7.9%です」
市道の対面通行によって利便性が向上した、千秋久保田町。
近くでは、JR秋田駅の東西を結ぶ新たな地下道の整備が進められていることもあり、去年に続いて上昇率トップとなりました。
秋田駅周辺では、再開発の動きや新たなマンションの建設が進められています。
また、コロナ禍があけてからの宿泊客の増加を受け、ホテルの建設用地としての需要も堅調だということです。
今後もゆるやかな上昇が続くと予想されている、県内全体の地価。
一方で、去年、県内に大きな被害をもたらしたあの問題が、今後の地価の変動に影響を与える可能性があると、平野さんは指摘します。
不動産鑑定士 平野太郎さん
「若年層いま人口都市部に流出する理由としては、給料が少ないとか、希望に合う職種がないからといった理由が一番大きな理由かと思いますけれども、クマ被害があるからということが人口流出の理由になるのであれば、不動産市場といいますか、これもう経済活動全体に影響を及ぼすかと思いますけれども、そういうような状況になってくる、要は常態化するようなことになれば、不動産市場にもクマが悪影響を与えてくるのではないかなと思っています」
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県全体の平均で見れば上昇傾向が続いていますが、今年も調査地点の多くを占める秋田市の地価の上昇が、全体を押し上げる形となっています。
不動産鑑定士の平野さんは、「郊外の商店街などでは経営が厳しい状況が続いていて、今後も地価の下落が続くのでは」と予想しています。
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