「簡単なリーグじゃない」英2部で首位独走→まさかの2位転落。29歳日本人MFが証言する大失速の“理由” 新加入した韓国代表のホープについては「同じアジア人なので…」【現地発】
チェルシーのレジェンドでもあるフランク・ランパードが率いるチームは、速いプレスサッカーを展開して、一時は2位と勝点10差をつけ首位を独走していた。しかし、1月に入ってから急失速。31節終了時点で、ついに2位のミドルスブラにトップの座を明け渡してしまった。
試合後にぐったりと膝に手をつき、うなだれる坂元はじめコベントリーの選手の姿を見ると、勝点3を逃してしまった悔しさがひしひしと伝わってきた。
試合後、チームの失速について単刀直入に尋ねてみると、坂元は「流れが良くない」と口にした。
「みんな疲労が溜まっていて、最後の一歩が出ないという状況になっていますね。ランパード監督から求められていることは変わっていないんですけど、それをできるだけのパワーが前よりも減っている気がします。例えば、調子が良い時にはエリア内にも人数がたくさんいて、誰かしらがこぼれ球を決め切ることができていたけど、最近は人数も少ないし、こぼれ球も拾えきれていない。自分も年末にインフルエンザで体調を崩してからなかなかコンディションが上がらなくて、ここ数試合でようやく戻ってきた感じなんです」
24チームがプレミアリーグへの昇格3枠を競うチャンピオンシップは、リーグ戦だけで46試合、さらにカップ戦などを含めると50試合以上を戦い抜かなければならない過酷なリーグとして知られる。3シーズン目を迎える坂元は、チャンピオンシップの疲労度は過去の経験から分かってはいるものの、首位の『追われる』立場でシーズン終盤を迎えるのは初めてだ。
「僕自身、首位に立って追われる立場になるのはキャリアの中でも初めての経験ですし、他のチームメイトもみんな経験したことがないこと。首位を維持し続けるのは難しいですし、簡単なリーグじゃないということは分かっていたので、シーズン途中で失速することはある程度予想していました。昨シーズンに優勝したリーズ・ユナイテッドやその前のシーズンの勝者のレスター・シティも今頃の時期に一回失速していたので、ここで踏ん張ってまた這い上がれるかどうかがプレミア昇格への分かれ道になると思うんです。なので、一回『追われる』立場から、トップを追う『挑戦者』のメンタルに切り替えて残りのシーズンを臨んでいきたいです」
この試合でも、コベントリーは攻撃面ではボールを支配し、守備でもプレスがハマり、良い形を作れてはいた。ただ、引いて守る相手に対してボールの出しどころが少なく、決定機をつくるまでに持ち込めない。
そんな状況のなか、右サイドを起点にボールをキープし、クロスだけでなく、中にドリブルで切り込んでいく坂元は、ボールと人を動かし、攻撃に流動性を与えてくれる効果的な存在だった。実際、1月からはコンディションの問題から途中出場や途中交代が続いていたが、今節では久しぶりにフル出場を果たした。
1月の移籍市場では、クリスタル・パレスからロマン・エッセとトッテナム・ホットスパーから19歳のヤン・ミンヒョクがそれぞれローン移籍で加入した。両者ともサイドを主戦場としている。
ポジション争いについて、29歳のMFは「チームとして良いことだと思いますし、自分も場所を取られないよう頑張るだけですね」と補強をポジティブに受け入れている様子だ。
ヤン・ミンヒョクについては「彼は左サイドで僕とはポジションが異なるので、ライバルという感じでもないかな。同じアジア人なので、よく一緒にいることが多いですね。彼もすごく若いですし、今の環境に慣れようと頑張っているのも分かっていますので、できるだけサポートしたいと思っています」とコメント。兄貴分としても韓国代表のホープを補助しているようだ。
2月16日には、コベントリーのホームにミドルスブラを迎える大一番が開催される。2ポイント差をつけられたコベントリーにとっては、プレミア昇格圏を死守するためのまさに天王山。直近リーグ6連勝と勢いに乗るライバルとの一戦を前に、坂元も「ここを乗り越えないと昇格は勝ち取れない。今が正念場ですね」と強い覚悟を見せた。
取材・文●Shun Ide
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