リテールメディアという概念が本格的に登場し始めた時期、私はターゲットに在籍していた。当時、リテーラーは、自社が保有する膨大なファーストパーティデータを活用し、マーケティング判断をくだし始めていた。メディアのプロとして、私にはこれが市場に実際にどれほどの可能性をもたらすかは容易に理解できた。ターゲットでは、メディア測定、ソーシャルゲストエンゲージメントといった分野を統括しており、ターゲットのメディア戦略全般を牽引していた。当時のターゲットメディアネットワーク(Target Media Network)をターゲットにとってのメディア事業に転換するように依頼された。そしてそれを行ったが、その目的は、広告の決定にファーストパーティデータを適用して、ターゲットが実現していたのと同じメリットを市場に提供し、より広範な市場が参加できるようにすることだった。
これまでのキャリアでは、数カ月長居し過ぎたと感じることもあれば、「あの時に去って正解だった」と思うこともあった。振り返れば、「完璧なタイミングなんてあるのだろうか? いや、ない。人生は不完全だから」と思う。いつも心に留めているのはスティーブ・ジョブズの言葉で、「つらい月があるなら耐えろ。つらい月はかならずある。でも、もし6カ月間つらさが続いているなら、次に何をすべきか考えるときだ」というもの。私は、自分がそのときに携わっている仕事においてどこにいるのかを本当に理解するための基準としている。[原文:From Target to Uber: Kristi Argyilan reflects on the retail media evolution and its uncertain future]Kimeko McCoy(翻訳・編集:ぬえよしこ)