ルース・チェプンゲティッチ(ロイター=USA TODAY Sports)

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 驚きのタイムが飛び出した――。シカゴマラソン(13日、米国・シカゴ)が行われ、女子の部はルース・チェプンゲティッチ(ケニア)が2時間9分56秒の世界新記録で優勝。ギスト・アセファ(エチオピア)が持っていた2時間11分53秒の世界記録を2分近く更新した。

 最後までペースが落ちることはなかった。最初の10キロを30分14秒で通過。オーバーペースが心配されるも、女子選手で初めて2時間10分切り(サブ10)を果たした。米メディア「NBCスポーツ」は「シカゴマラソンの女子マラソンで世界記録が生まれる」と見出しを立てて報道。チェプンゲティッチの「私の夢がかなった。私は世界記録を念頭に戦い続けている。充実感を覚えている」とのコメントを報じた。

 チェプンゲティッチの走りには、日本のファンだけでなく、トップランナーも反応。男子マラソン元日本代表の川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)は自身のSNSを更新し「女子マラソンもサブ10の時代に突入しましたね。ハーフマラソン(62分台)や10000メートル(28分台)の世界記録水準からすると、マラソンも条件が整えばサブ10はできると思っていました。今回のシカゴの64分台前半でのハーフ通過は、日本の男子マラソンのサブ10狙いのレースに近いペースです。昨年のベルリンよりも『女子マラソン初のサブ10』に向けて、大会関係者も選手も意識が高いレースだったように思います」などと考察した。