スポニチ

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 阪神・中野が新打撃フォームでポストシーズンを戦う方針を明かした。レギュラーシーズンは主に足をゆったりと上げるフォームで戦ったが、短期決戦には、すり足打法で臨む構え。その理由を「足を上げすぎて体が前に突っ込んでしまったり、バランス面であまり良くなかったときがあった」と説明した。

 実は、レギュラーシーズン最終盤から足の上げ幅を試行錯誤してきた。そして確実性が求められる短期決戦へ向け、体のブレが少なく、安定してボールを捉えられる、すり足打法にたどり着いた。7日から9日まで行われたシート打撃でも実戦の中で感覚を確かめ、才木から左前打など結果も伴った。「左足に(体重を)残す感覚。あまりステップを大きく取らない感じにしてからボールもブレなく、自分の思った通りの形でスイングできるようになった」と手応えを口にし、「自分の中で悪くない感覚だった。あとは試合になって、それがどう出るか」と本番を見据えた。

 レギュラーシーズンは打率・232。このままでは終われない――。その思いが凝縮された新打撃フォームとも言える。「自分の状態が上がればチームの得点は増えると思う。なんとかチャンスメークする、後ろにつなぐ打撃ができるようにやりたい」。今年の猛虎打線に足りなかった要素こそ「2番・中野」のパフォーマンス。本来の姿を取り戻し、頂点に駆け上がる。