「気にせずいっちゃって」後輩の芝居を変えた桐谷健太の“ヒント”:Qrosの女

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ドラマプレミア23「Qrosの女」(毎週月曜夜11時6分)。主人公の週刊誌記者を演じる主演・桐谷健太、バディを組む後輩記者を演じる影山拓也(IMP.)インタビュー【後編】。

【前編】では、お互いをスクープする動画メッセージを公開中!

【動画】桐谷健太×影山拓也が謎のCM美女を追う「Qrosの女」

影山の芝居を変えた桐谷の“ヒント”




――スクープを狙う週刊誌記者役。二人で張り込みをするなど、ご一緒のシーンも多いかと思いますが、撮影はいかがですか?

影山「桐谷さんのお芝居を見て、とにかく吸収しようということで精一杯です」

――どんなところが勉強になっていますか?

影山「全部です」

桐谷「本人目の前にして、なかなか言えないよね(笑)。2人での張り込みのシーンも、この世界観の中で一緒に居て違和感がなく、時間が過ぎるのが気持ちいいんですよね。初日の撮影で『矢口はぴょんぴょん跳ねるような躍動感あるキャラクターだから、そういう感じがさらに出たらいいよね』みたいな話を2人でしたんですよ。その後、彼が家に帰って何か考えたかもしれないし、何も考えてないかもしれないし、そこは分からないですけど(笑)、(芝居が)変わった感覚があったので、すごく頼もしいなと」


――影山さんは、家で考えたんですか?

影山「桐谷さんに『矢口ってもっとこういう風になったら面白いかもね』というヒントをいただいたので、それを表現するためにはどうすればいいかを自分なりに考えて、次の撮影でやってみました」――桐谷さんからのヒントはどんなものだったんですか?

桐谷「拓也なりにこうやりたいけど、まだ出せてないのかなと思ったので、ヒントというより『気にせずいっちゃって』という感じです。拓也も『僕もそうしたいです。そこまでいけないのが歯がゆくて』って。ええ奴やなと思いましたね。

『こうしてくれ』じゃなくて『自分はこう思う』ということはちゃんと伝えるべきだと思っていますし、逆に誰に何を言われても取捨選択するのは自分自身ですからね。そういう感じで物作りできたら面白いですよね」

影山「僕は、まだ自分の中で全てを解決しようとしてしまっているところがあるかもしれないです。映像作品への出演はほぼ初めてで、桐谷さんや監督に頼りたいけど、『ここで言っていいのかな?』と迷っている自分がいるので、そこを少しずつ壊していけたらと思います」

桐谷「だいぶそうなってきているよね。お互い切磋琢磨出来ているなと感じます。役柄的にも、最初は“お守り”という感じで一緒にいるんですが、それが変わってくるのも面白い。タイプの違う2人が混ざっているのか混ざっていないのか分からないけど何かを起こそうとしている、という見え方が面白いと思うので、そこにどんどん近づけている感覚はありますね」


――週刊誌の記者を演じることで、記者への印象は変わりましたか?

桐谷「すごく睡眠不足になりそうですよね。いつ出てくるかわからないターゲットを、朝から晩まで張り込んだりして、体力が必要だなと感じました」

桐谷「ドラマ化にあたり元週刊誌の記者の方に監修していただいているので、“こういうこともするんだ”という面白さも見どころだと思います」

――ゴシップや誹謗中傷、SMSでの情報の錯綜など、現代の様々な問題も描かれる作品ですが、本作を通じてどんなことを考えさせられましたか?

影山「SNSの力ってすごいですね。スマホ1つあれば、世の中の人みんなが記者になれるし、一気に拡散されたものによって、誰かの人生を良くも悪くも変えてしまう可能性がある。今までなんとなくスマホを触っていましたが、人の人生を壊してしまうかもしれないものが身近にあるんだと思いました。自分の言動にしっかり責任を持って発信していかないといけないと、改めて強く感じています」

桐谷「偶然なのか必然なのか、ここのところ僕は記者や情報屋の役が多いんです。情報の“情”が“衣・食・住・情”になるくらい、こうしたテーマを扱わざるを得ない時代になってきているのかなと感じました。今や“情報”は膨大な量で、そこから自分が何を選ぶのか、何を掴むのか、何を本物で何を偽物だと思うのか…完全に各個人に委ねられています。僕自身は“自分にとって気持ちのいいものを掴み取っていけばいい”と考えているのですが、そうしたことを観てくださる方と一緒に考えて、しかも楽しんでいけるようなドラマなればいいなと挑んでいます」


今夜スタートドラマプレミア23「Qrosの女 スクープという名の狂気」(毎週月曜よる11時6分)第1話は、「TVer」、「ネットもテレ東」、Leminoで見逃し配信中!

 


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【プロフィール】
桐谷健太(きりたに・けんた)
1980年2月4日生まれ。大阪府出身。近年の主演作、ドラマ「ケイジとケンジ〜所轄と地検の24時〜」(テレビ朝日)、「インフォーマ」(関西テレビ/フジテレビ系)、「院内警察」(フジテレビ系)、「坂の上の赤い屋根」(WOWOW)をはじめ出演作多数。歌手としても活躍し、CMキャラの浦島太郎名義でリリースした「海の声」が大ヒットし「NHK紅白歌合戦」にも出場。

影山拓也(かげやま・たくや)
1997年6月11日生まれ。東京都出身。ダンスボーカルグループIMP.のリーダー。「《喜劇名作劇場》恋文屋一葉 有頂天作家」(2022年)、「波濤を越えて」(2022年)、主演舞台「星列車で行こう」(2024年)などの舞台に出演。IMP.が担当するドラマ「Qrosの女」EDテーマ「ミチシルベ」を含む、IMP.の3rdシングル「BAM-BOO/ミチシルベ」が、2024年12月16日(月)リリース。

スタイリスト:岡井雄介(桐谷)、櫻井賢之[casico](影山)
ヘア&メーク:岩下倫之(Leinwand)(桐谷)、晋一耦(IKEDAYA TOKYO)(影山)

(撮影:倉持アユミ/取材・文:高瀬純)