元広島のマット・デビッドソン【写真:矢口亨】

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韓国では「投手の差は大きい」とNPBの投手力を評価する声も

 KBOのNCダイノスでプレーするマット・デビッドソン内野手は、打率.306、リーグトップの46本塁打、同2位の119打点でシーズンを終えた。昨年は広島に在籍して19本塁打をマークし、1年で退団。今季は広島がBクラスに終わったこともあり、ネットでは退団を惜しむ声も挙がっている。

 広島時代の昨季は、112試合に出場してチーム最多の19本塁打をマーク。持ち前のパワーを発揮した一方で、打率は.210、OPS.698にとどまり、わずか1年で退団。その後はNCダイノスと契約合意していた。KBOのシーズン本塁打記録はイ・スンヨプが2003年にマークした56本塁打。球団記録は2015年にエリック・テームズ外野手が記録した47本で、デビッドソンは1本差及ばなかった。

 デビッドソンの活躍にネット上では、1年で手放したことを惜しむ声も。「3年我慢すれぱもっと戦力になった気はする」「デビッドソン残ってたら優勝出来てたかもなぁ。今年の穴だったファーストもサードも埋めれるもんなぁ」「デビッドソン残しておけばよかったのになあ」「1年で切るには早すぎた」といったコメントが並んだ。

 一方で、阪神で苦戦したメル・ロハス・ジュニア外野手も今季KBOに復帰し打率.329、32本塁打112打点、OPS.989の好成績をマークしており、「仮にデビッドソン残ったとしても、活躍できるとは思わない」「日本と韓国には差があるからあてにならない」と、韓国で好成績を残しても日本ではそうとは限らないと指摘する声もある。

 韓国紙「東亜日報」のイ・ホンジェ記者は9月6日の記事で韓国球界の関係者が「韓国と日本の投手の水準差が依然として大きい方だ。今年、KBOリーグには1点台の平均自責点選手が1人もいないが、NPBでは7、8人の選手が1点台の平均自責点を記録している」と話していることを伝えており、日韓の“差”は現地でも認識されているようだ。

 広島は9月4日時点で首位だったものの、歴史的な失速で2日にBクラスが確定。チーム打率.238はリーグ最下位だ。今季は新助っ人のジェイク・シャイナー内野手、マット・レイノルズ内野手らが不振に終わったことで、デビッドソンが昨季放った19本塁打が余計に際立つ形となってしまった。(Full-Count編集部)