阿部監督(右)とハイタッチする大城卓三(C)日刊ゲンダイ

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 巨人の阿部監督にやり玉に挙げられた。選手会長でもある大城卓三(31)のことだ。

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「5番・一塁」で出場した前日15日の中日戦。三塁の坂本が体調不良で欠場したため、岡本和が一塁から三塁へ回り、捕手が本職の大城が9試合ぶりに一塁の守備に就いた。

 しかし、五回に拙守を連発。いずれも一、二塁間に飛んだ打球を追わずに内野安打にすると、さすがに2度目は投手の菅野が大城を指さして「なんで捕らない!」とばかりに怒りの表情を浮かべる一幕もあった。

 1点差に迫られた六回にも送球が浮く場面があった。ヒヤヒヤプレーのオンパレードで、七回からベンチに下げられた。阿部監督は試合後、「大城をファーストで使ったのは僕のせい。(投手の菅野に)『申し訳ない』って言った。その後の打席で一回も振らずに帰ってくる精神力の弱さが露呈しちゃった。あんな打席があったら使いたくなくなっちゃう。いくら打つって言ったって2割5分、6分のホームラン3本だから」と手厳しかった。

 実際、昨16日の中日戦はスタメン落ち。代打での出場もなかった。今季は打率.260、3本塁打、25打点。そんな大城は12日に国内FA権を取得したばかりだ。行使については「今はチームのために頑張りたい」と強調したが、行使を熟考しているとの情報もある。

 今季のスタメンマスクは岸田が68試合、小林が34試合、大城が29試合。原監督時代の昨季はチーム最多の125試合で先発マスクをかぶったが、今季はエース戸郷の登板時に限定されつつある。しかし、他球団は「捕手・大城」に熱視線を送る。さる球界関係者がこう言った。

「一塁の守備を指摘されるのは気の毒です。阿部監督は正捕手としては見ていないようだけど、大城は捕手にこだわっているようだし、21年には盗塁阻止率.447でリーグ1位。昨年も.373で2位と肩も悪くないから、他球団の捕手としての評価は高い。巨人ではリードうんぬんいわれるが、リード面はベンチ主導でやるとか、教育するとか、なんとかなるところではある。なにより打撃が魅力。昨年は打率.281、16本塁打の『打てる捕手』ですから」

 今はどこも絶対的捕手不在。今季の年俸は1億3000万円とベラボーではない。もしFA権を行使するようなら、セ・パを通じて大争奪戦になりそうだ。

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 大混戦の中で首位をキープする巨人だが、このまま簡単に逃げ切りとはいかない「泣き所」がある。巨人OBで評論家の高橋善正氏が指摘する「決定的な弱点」とはいったい何か。

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