約60年にわたって世界の海を撮影し続ける水中写真の家中村征夫さんの作品が、11日から三重県にある四日市市立博物館で始まりました。

世界80カ国の海に潜り撮影してきた水中写真の中から、深く澄んだブルーの景色が広がるサンゴ礁の海や色鮮やかな生物の姿など、厳選された約200点が展示されています。

中でも中村さんがライフワークとして撮影を続ける東京湾の世界は、暗い海の中でたくましく生きる生き物たちの姿が見られます。

また、体長10メートルを超えるザトウクジラの親子を写した実物大の写真は、海面近くを並んで泳ぐわずか3秒のシーンを捉えたもので、訪れた人たちの目を惹いています。

中村さんは「展示しているのは僕らと同じ地球に住む生き物。生きる力や親子の愛情など、人間と全く変わらない暮らしを海の中で展開しているところを見て欲しい」と話していました。

この写真展は10月27日まで開かれ、期間中は中村さんのギャラリートークや講演会が予定されています。