愛知県警察本部

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 愛知県警西尾署は、人身事故を起こした乗用車に乗っていた無職の男性(30)=同県碧南市=を運転手と間違え、誤認逮捕していたと11日発表した。

 立ち去っていた実際の運転手が現場に戻り、事故を申し出たことから判明。男性は逮捕から約1時間半後に釈放された。

 署によると、同県西尾市内の県道で11日午後2時半ごろ、車が電柱にぶつかり、はずみで対向車線のトラックに衝突。トラックの運転手が軽傷を負う事故があった。

 110番通報で駆けつけた署員が、目撃者から「男性が運転席から出てきた」との証言を得たため、男性を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)容疑で現行犯逮捕。男性は「運転していない」と容疑を否認していたという。

 その後、別の男が現場に現れ、自らの運転で事故を起こしたと申告。ドライブレコーダーを確認するなどした結果、男性の誤認逮捕が判明した。署は12日、現場に戻ってきたベトナム国籍の派遣社員グエン・ディン容疑者(34)=同県碧南市日進町3丁目=を同容疑などで逮捕した。「(けがを負わせた)相手に通報を依頼した」と、容疑を一部否認しているという。

 西尾署の纐纈靖央副署長は「誤って逮捕した方には大変申し訳ない。署員の指導を徹底し再発防止に努める」とコメントした。(山田知英)