ジョー・バイデン大統領の選挙戦撤退を受けて、カマラ・ハリス副大統領が2024年大統領選挙の民主党候補として正式に指名される見通しです。アメリカでは既にハリス氏を支持する人々が集会を開いているのですが、Zoomを用いたオンライン集会に数十万人が参加し、10億円以上の寄付が集まっていることが報じられています。

Zoom is the new political rally

https://www.axios.com/2024/07/27/zoom-kamala-harris-presidential-political-rally

Win With Black Women: How Kamala Harris’ campaign revived Zoom calls.

https://slate.com/technology/2024/08/kamala-harris-campaign-zoom-calls-fundraising.html

ハリス氏を支持する大規模なZoom集会の例は次の通り。黒人女性の地位向上を目指す団体「Win With Black Women」は2024年7月21日(日)にZoom集会を実施し、ハリス氏への支援金として3時間で150万ドル(約2億1000万円)を集めることに成功しました。





翌日には黒人男性の地位向上を目指す団体「Win With Black Men」もハリス氏を支持するZoom集会を実施しており、4時間で23万2000人の参加者を集めて130万ドル(約1億9000万円)の支援金を確保しました。





2024年7月25日(木)には活動家のシャノン・ワッツ氏が「White Women: Answer the Call 2024」と題したハリス氏支援集会をZoom上で開催し、約20万人の参加者と850万ドル以上(約12億円)の支援金を集めました。





Win With Black Womenの設立者であるヨタカ・イーディ氏によると、同団体は毎週日曜日に300〜1000人を集めてZoom集会を実施していましたが、2024年7月21日(日)にはバイデン氏の徹底表明が重なったこともあって、想定外の人数がオンライン集会の待合ページに集まったとのこと。しかし、同団体が加入していたZoomのプランでは集会に参加できる人数が最大3000人までに制限されていました。そこで、同団体の技術スタッフは「Zoom社で働いている同団体のメンバー」を介してZoom社の上層部と連絡を取り、集会の参加人数制限の緩和を交渉。その結果、集会中に参加人数制限が繰り返し緩和され、最終的に約5万人が参加する大規模な集会となったそうです。

また、White Women: Answer the Call 2024の開催前にもZoom社側と「最大10万人が参加できるオンライン集会の枠取り」に関する話し合いが設けられました。Zoom社は「企業アカウントがあれば最大10万人がオンライン集会に参加可能」と回答していたものの、その応答には明らかに不安が見てとれたとのこと。White Women: Answer the Call 2024は開始から約10分で約9万9000人の参加者を集めましたが、この時点でZoomがフリーズする現象が発生したそうです。集会の運営チームはZoom集会の内容をミラーリングするYouTubeライブ配信をあらかじめ準備しており、このYouTubeライブ配信に参加者を移動させることで合計20万人の参加者をさばききることに成功しました。

なお、ハリス氏は選挙戦への立候補表明後にTikTokアカウントを開設しており、開設からわずか4時間で67万人以上のフォロワーを獲得し、記事作成時点では410万人のフォロワーを集めています。ちなみに、対立候補のドナルド・トランプ元大統領もTikTokアカウントを開設しており、記事作成時点のフォロワー数は950万人でハリス氏を大きく上回っています。

アメリカ副大統領カマラ・ハリス氏がTikTokアカウントを開設、わずか4時間で67万人以上のフォロワーを獲得 - GIGAZINE



by Prachatai