(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

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持ちモノをできるだけ減らし、必要最小限で暮らすライフスタイル「ミニマリズム」が近年話題になっています。「ミニマリズムを取り入れたことで、人生が変わったと言えるほど生活が一変した」と語るのは、看護師として働きながらYouTubeでミニマリズムの暮らしを発信しているミニマリストのmai minimalismさん。今回は、maiさんの初の著書『がんばらないミニマリズム モノ・時間・暮らしのゆとりをつくる』から一部引用・再編集し、「服を手放す方法」についてご紹介します。

【写真】オールシーズン10着まで整理した、maiさんの家のクローゼット

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「お気に入りの着ている服」以外は手放す

「着ているか、着ていないか」

私はオールシーズンで10着の洋服を持っています。

*アウター  3着
*トップス  3着(厚手と薄手のセーター各1着、Tシャツ1着)
*ボトムス  3着(スカート2着、パンツ1着)
*ワンピース 1着

以前はクローゼットがパンパンで、引き出しが閉まらないほどたくさんの服を持っていましたが、お気に入りの着ている服だけを残していった結果、この枚数になりました。

クローゼットの中に、つい買ってしまったけれどあまり着ていない服がたまっていませんか?

「いつか着る」と思っていても、なかなか袖を通す機会がなく、収納スペースを圧迫してしまうことはよくあります。

かつての私のクローゼットは、服はたくさんあるのに「今日着たい服がない」状態でした。

私の経験上はっきりと言えますが、「いつか着る」、これは手放したほうが身軽になれるサインです。

せっかく買った服でも、自分にとって本当にお気に入りのモノでなければ、着る機会が少なくなるのは必然です。

クローゼットをスッキリさせておしゃれを楽しみたいけれど、何を基準に手放せばいいのか迷うことは多いと思います。

そんな時、一番シンプルな基準は「着ているか、着ていないか」です。

着ている服は残し、着ていない服を手放していくのです。

この「着ていない」の基準は、「今シーズン、一度も袖を通さなかった服」です。

着なくなった理由

着なくなった理由はたくさんあります。

*サイズが合わなかった


『がんばらないミニマリズム モノ・時間・暮らしのゆとりをつくる』(著:mai minimalism/祥伝社)

*自分に似合わなかった

*着心地が悪かった(シワになりやすい、動きにくい)

*飽きてしまった

*デザインが古くなった

*修復が必要(シミ・ほつれ・毛玉・ボタンが取れている)

*手入れが億劫(手洗いのみ、形が崩れやすい)

*ホコリが目立ちやすい(着る前に粘着ローラーが必要)などなど……

これらの理由を抱えた服は、そもそも気持ち良く着られるはずがなかったのです。

「高かったし……」「いつか着るかも……」「まだ着られる……」など、手放さない理由はいくらでも出てきますが、着ていない現実に目を向けると、お気に入りとは言えない点がいくつもあることに気がつきます。

また、着なくなった服を部屋着に回すことがありますが、それでは部屋着が増えていくだけで、クローゼットの整理にはつながりません。

部屋着へ降格させるのではなく、状態がキレイなモノであれば、フリマアプリやリサイクルショップを活用すると良いでしょう。

おしゃれが好きな方は、服を減らすとおしゃれの楽しみを損なうのではないかと心配してしまうかもしれません。

しかし、お気に入りの服だけが揃ったクローゼットになると、着る服を選ぶ楽しみが増していきます。

むしろ、「イマイチかも」と思うようなコーディネートが少なくなり、より洗練されたスタイルを楽しめるようになるのです。

遅かれ早かれ着なくなる服

服の枚数が多いと、「お気に入りの服」「そこまでお気に入りではない服」というように、知らず知らずのうちに優劣をつけてはいませんか?

クローゼットが圧迫されて整理に困っている方は、「お気に入りの服」よりも「そこまでお気に入りではない服」が圧倒的に多くのスペースを占領しているかもしれません。

「着ないともったいない」という理由でしぶしぶ着ているけれど、そこまでお気に入りではない服は、そのうち「着ない服」になる予備軍です。

そして、着たいと思える服がなくなっていくので、また新たに服を買ってしまう……という悪循環が生まれます。

たくさん買ってたくさん手放すのではなく、お気に入りの服だけを残していくことが大切です。

「お気に入りでなくなった理由」を明らかにする

また、お気に入りだと思って買った服が、いつの間にかお気に入りでなくなってしまうこともよくあります。

そういった時は、なぜその服がお気に入りでなくなってしまったのかを明らかにしてみましょう。

たとえば、繊細な生地や手洗いが必要な服は、着る前後の手間がかかりすぎているのかもしれません。

その場合は、購入する際に洗濯表示を確認し、手入れが容易な服を選ぶ必要があります。

また、サイズが合っていない服は着心地が悪いため、自信を持って着られないのかもしれません。

店舗で購入する際には試着を怠らず、自分の体型に合った服を選ぶようにしましょう。

さらに、毛玉が出来やすい服やホコリがつくと目立ちやすい服も、長く愛用するのは難しいです。

特に、黒色の服や毛羽立ちやすい素材の服は、汚れやすく、手入れが難しい場合があります。

そのため、手入れのしやすさや耐久性も考慮すると良いです。

いつの間にかお気に入りでなくなってしまった理由を明らかにすると、次に服を購入しようとするときの目安になり、自分に似合うスタイルを見つけるきっかけにもなります。

※本稿は、『がんばらないミニマリズム モノ・時間・暮らしのゆとりをつくる』(祥伝社)の一部を再編集したものです。