「なんだかパッとしない」…!『渋谷アクシュ』にオープン直後に行ってみたら「利用者の率直評価」公開

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「100年に一度の再開発」が、また一歩前進した。7月8日、渋谷駅の東口に「渋谷アクシュ」がオープン。’12年の「渋谷ヒカリエ」から開始された都市開発の一環で、アクシュの以前には南口に「渋谷フクラス」(’19年12月)が開業している。

アクシュの1〜4階は商業施設が入り、5〜23階は既に稼働率が100%に達するオフィスエリアとなっている。オープン初日に記者が現地を訪れると、開門前の10時半頃には老若男女約150人が行列を作っていた。滑り出しは上々かと思いきや――。20代の女性客は「なんだかパッとしない」と表情を曇らせた。

「どんなお店があるか気になって来ましたが、全部で12店舗しかなく、『これだけ?』とガッカリしました。日本初上陸というスペイン料理屋の『セルべザ』のパエリアは確かに美味しかったけど、ランチが1500円からで、ちょっと高い。大型複合施設というよりはただのオフィスビルで、正直、ちょっと迷子になりました。こんなに大々的にオープンしなくても良かったんじゃないですかね」

ランチで4000円を超えるイタリアン『TRATTORIA PIZZERIA 207』など、賑わっているのは高級店ばかりで、家族連れや若者にはハードルが高いかもしれない。一方、渋谷で働くビジネスマンからは好評だ。

「自分の会社がここに入るので、下見に来ました。ヒカリエを経由すれば雨に濡れずに出社できる。アクシュを通れば渋谷から青山まで坂を上らず行けるから、色々楽になります。仕事終わりに気軽に寄れるバーができるとより良いですね」

評価が分かれるアクシュを不動産ジャーナリストの榊淳司氏はこう分析する。

「スクランブル交差点から歩いて10分と立地が悪く、成功するかどうかは少し危うい。渋谷に遊びに来る人たちが、わざわざアクシュに行こうとなるほどの魅力があるかが勝負なので、かなりハードルは高いでしょうね。レストランもそこまで引きのある店ではない。渋谷の再開発自体は成功するでしょうが、アクシュが上手くいくかどうかは未知数ですね」

渋谷の街をさらに勢いづけるランドマークに、アクシュはなりえるのか。

『FRIDAY』2024年7月26日・8月2日合併号より